魅力がいっぱい!お得な「ふるさと納税」
ただ、初めて聞くと仕組みがよく分からないのと、収入や納税額によってお得になる金額が異なるため、体験するのに二の足を踏んでしまうこともあるようです。ということで、ふるさと納税の仕組みや内容についてご紹介いたします。
■確定申告がいらない「ふるさと納税ワンストップ特例制度」
ふるさと納税は、個人が2,000円を超える寄付を行った場合、2,000円を超えた金額のうち一定額までは、所得税と住民税が還付または減免される制度です。控除を受けるためには、寄付をした領収証明書を受け取って、翌年確定申告することが必要です。
2015年4月1日からは、確定申告をする必要のない給与所得者がふるさと納税をした場合、5団体までは手続きをすれば確定申告をしなくても寄附金控除が受けられる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」という仕組みがスタートしました。このワンストップ特例制度を利用した場合は、ふるさと納税を行った翌年分の住民税が減額となります。(2016年5月現在)
■お得に活用できる金額はどれくらい?
一般的な収入の方は、支払っている住民税の約1割相当がお得になる上限となります。たとえば、サラリーマンで住民税を20~30万円払っている方の場合、2~3万円がお得に活用できる上限、というのがザックリした目安となります。納税額が多い人(高額納税者)は、お得になる金額がもっと増えます。2015年1月1日からは、お得になる金額(ふるさと納税枠)の上限がこれまでの約2倍に拡充されました。
扶養に入っている主婦の場合、納税していませんので、ふるさと納税をしてもお得にはなりません。ご注意を!
■ふるさと納税ができたきっかけは?
現在日本では都市部に人口が集中するため、地方の過疎化が問題になっています。地方で生まれた人は、地方の自治体の公共サービスを受けて育ったのに、社会人になると都市部に移住し、都市部の自治体に納税することになります。
「都市部に集中して納められる税金の一部を、地方にうまく還元できれば!」
ということで、ふるさと納税が編み出されました。
元々、公益法人などに寄付をすると、寄付金のうち一定額が所得控除や税額控除を受けられる「寄附金控除」という仕組みがあります。ふるさと納税もその一種となります。導入されたのは2008年ですが、一気に利用が広がるきっかけとなった出来事は、2011年の東日本大震災でした。ふるさと納税を活用して被災地へ寄付をする人が急増したのです。さらに、寄付金の御礼としてもらえるプレゼントを自治体が競って充実させ始めたため、2013年頃から人気に火がつきました。
■寄付をする自治体はどう選ぶ?
もらえるプレゼントからふるさと納税の寄付先を選ぶ、という方法が流行っています。自分の出身自治体でなくても大丈夫です。
ネットショッピング感覚で各自治体の特典を選べるサイトが増加中です。
<ふるさと納税の参考サイト>
- ふるさとチョイス
- ヤフー公金支払いサイト
http://koukin.yahoo.co.jp/furusato-nouzei/
■自ら選んだ地方自治体を応援できるのが魅力
お得になるから利用するという形が広がっていますが、ふるさと納税は本来寄付金です。つまり、あなたの意思で特定の地方自治体を応援することができる、というのが奥にある魅力ではないでしょうか。
過疎化が進む市町村と交流し、再興を応援することもできるし、教育、医療、自然環境維持、政治問題など、自分が関心のある事業に資金援助をすることも可能です。ふるさと納税を通して、今までご縁のなかった地域や人との交流が始まり、日本の良さを再発見するきっかけになればよいですね。
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