共働きなのに貯金できない2つの理由とは?
【理由その1】時短や余暇に費やす支出が多い
共働きのご夫婦の傾向として、相対的に支出額が多くなる点があげられます。まずは、お互いに忙しい中で時間をお金で買っているケース。具体的には、
・料理をする時間がないから外食が多い
・通勤の便利さを優先して家賃の高い物件に住む
・家事代行やベビーシッターを頼む
などがあります。「時間をお金で買う」点については、限りある時間を有効に使うための手段ですので、計画的に使うものは、特に問題ないでしょう。問題なのは、上記にあげた支出に加え、
・頑張ったから高価なご褒美を買う
・交際費を惜しみなく使う
・たまの休みの海外旅行が恒例となっている
などの支出のうち、『計画性や合理性のない支出』です。
【理由その2】家計の現状がわからない
共働きの家計でありがちな問題点は、家計がかなりのどんぶり勘定となっている点です。共働きの夫婦の家計は、
・夫が毎月一定の金額を生活費として妻に渡す
・お互いに一定の金額を共有の口座に入れて生活費として使う
という風にやりくりしている方が多いです。あとの残りは、それぞれ自由にしようね、という感じでしょうか。この「自由になるお金」を、つい使いすぎてしまうんですね。お互いの収入がどれくらいなのか、把握していないというご夫婦もいらっしゃいます。これは「共働きだから」という理由によるものではないのかもしれませんが、奥さまが専業主婦でいらっしゃる場合のほうが、家計をしっかり把握・管理しているケースは多い傾向にあります。
家計を把握していない場合、ふたを開けてみたら、いざというときに必要なお金が用意されていなかったり、その場はしのぐことができても将来はかなり不安な状態であったりということになりかねません。最近よく目にする『老後破産』の問題も、実は根本にある原因は、現状(および、このままの生活を続けていった場合の将来)が把握できていないことである場合が多いのです。「つい使いすぎてしまう」のも、自分の状況が分かれば、やめるきっかけとなるはずです。
家計の現状を把握する方法
現状を把握するための方法を考えると、「家計簿をつける」ことをまずイメージする方が多いでしょう。確かに、日々の収入と支出をきちんと記録できれば理想的ではありますが、三日坊主になってしまったり、記録すること自体が負担になってしまったりしては逆効果です。
そんな方にお勧めなのが、家計簿をつけない管理方法。
- 毎月「まず」貯金する金額を決める
強制的に貯金できる自動引き落としや財形などがいいでしょう。余裕のある方は、iDeCo(個人型確定拠出年金)を検討してみてもいいかもしれません。 - 支出は、できるだけ「まとめる」
自動引き落としの口座を1つにまとめる、クレジットカードは1枚にまとめる、現金の支出は月初めに予算を決めて封筒に入れておく。そうすれば、「何に使ったか分からない」お金は、ほとんどなくなるでしょう。 - (そして可能であれば、)「将来キャッシュフロー表」を作ってみる
ライフ・プランとも呼ばれていますが、これから起こる人生のイベントにかかるお金も含めて、将来の貯蓄額がどのような状況になっていくのか、エクセルなどでシミュレーションしてみると、課題が整理できるのでお勧めです。
何より1番大切なのは、お金のことを家族・パートナーとオープンに話し合うことができる関係を作っておくことだと思います。
ベストな家計管理の方法は、その家族によって異なります。お互いに納得してハッピーでいることができる方法をみつけましょう。
*参考データ:
平成27年国勢調査 ライフステージでみる日本の人口・世帯:総務省統計局
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