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ライフプラン作成が大切な理由

ライフプラン作成が大切な理由
ライフプランを作ることで、どのような効果があるかご存じでしょうか?ライフプランを1,000件以上作成してきたファイナンシャル・プランナーの経験から、ライフプラン作成の意義をお話しいたします。
ファイナンシャル・プランナー ゆりもと ひろみ
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1.ライフプラン・シミュレーションとは

まず、キャッシュフロー表のサンプルをご紹介します。このように、「西暦」「家族の年齢」「収入」「可処分所得」「支出」「収支」「金融資産残高」などが一つの表で確認できるものを、キャッシュフロー表といいます。

キャッシュフロー表イメージ(株式会社FPフローリスト提供)

次に、キャッシュフロー表の金融資産残高をグラフにしたものをご紹介します。このグラフがあると、将来貯金が底をつくことがないか、ひと目で確認ができます。


金融資産残高グラフイメージ(株式会社FPフローリスト提供)

ライフプラン・シミュレーションには、実は三つの段階があります。この三つを、順を追って丁寧に作っていくと、単なるお金の収支表を超えた、「我が家の未来年表」を作ることができます。

①ライフデザインの明確化

みなさんの人生観や価値観に基づく、叶えたい人生の希望をまとめたものをライフデザインといいます。希望の人生をラフスケッチにしたようなものです。人生を送るにあたり、大切にしたいこと、自分や家族のためにこれはぜひ叶えたいことなどです。「家族で過ごす時間を大切にしたいため、家庭菜園やバーベキューができる家に住みたい」「子ども達の人生を拓くため、ぜひ留学させたい」「老後は実家に戻ってお金の心配をせずに暮らしたい」「実は妻が将来お店を開業したい」というような家族の人生の夢を書き出したものを考えてみてください。

②ライフプラン作成

ライフデザインで希望される生活、キャリア、資産形成、健康面を含めた暮らしの希望を、それぞれライフイベントとして明確化したものをライフプランといいます。前述のライフデザインを叶えるためには、「いつまでに、いくらの資金を準備すると実現できるのか」を明確にしていく必要があります。例えば、留学というライフイベントであれば、「子どもが〇歳のときにオーストラリア留学をさせたいので、留学費用が1年間で○○万円必要」というところまで、具体的なプランに落とすことが可能です。このように、「何年後に」「こんなことを実現したい」「そのための必要資金はいくら」ということを年表風に整理したものがライフプランです。

③キャッシュフロー表作成

現在の収入や貯蓄額から見て、ライフプランの実現が可能かを試算したものがキャッシュフロー表です。キャッシュフロー表を作ると、将来のお金の出入りと、貯蓄額が一目瞭然になります。

2.ライフプラン作成のメリット

ライフプランを作成する最大のメリットは、部分的ではありますが「未来が見える」ということです。今漠然と叶えたいなと思っていることや、経済的な将来の不安をきちんとキャッシュフロー表に落とすことで、現在の延長上の未来を試算することができます。今のままでは希望の住宅が買えない、希望の老後資金が準備できないということが分かるのは怖いと思われるかもしれません。けれど、いざ家を買う段階になってからや、老後がスタートしてから分かるのではなく、予め知ることで、未来をよりよくするために手を打つことができます。「1年後に500万円足りなくなる!」という場合、借り入れなど手立ては限られてしまいます。一方、もし10年という期間があれば、「今後10年間、1年あたり50万円を準備していくことができないか」という話になり、収入UP、節約による貯蓄額UP、運用など、いろいろな作戦が考えられます。ライフプラン作成のメリットは、未来の経済的な状態を知ることができ、予め対策を立てられるということです。私もファイナンシャル・プランナーとして、ライフプランを作る効果を日々実感しています。

3.ライフプランと保障の関係

ライフプランを作成するメリットに、より正確な必要保障額が分かるということもあります。ライフプラン作成の条件を、世帯主の万が一に置き換えていくと年次ごとの正確な必要保障額を算出することができます。

こちらは、世帯主の万が一の際の必要保障額算出表の例です。印のついている必要保障額の年次経過を見ていくと、このご家庭では、初年度の必要保障額は約7,000万円ですが、10年後には約3,000万円まで減少することが分かります。必要保障額の推移が分かれば、ジャストサイズの保障を確保しつつ、保険料の無駄がない保険に加入することができるようになります。


必要保障額推移表イメージ(株式会社FPフローリスト提供)

ライフプランを実現するためには、家族の大切な夢の実現を、大黒柱の万が一の場合にでも経済的な理由であきらめなくても済むように、保障の備えも必要といえます。ただ、保障のコストが上がりすぎると、夢を実現するための資金を圧迫してしまいます。

保険見直しの考え方としては、必要な保障をなるべく割安な保険料で備えていけることが望ましいです。一例としては、高額の死亡保障は、「収入保障保険」と言われる、保障が低減していく保険で割安に備えることができます。また生命共済を活用すれば、現役時代の保険料負担を抑えながら、保障を確保することができます。特に40代50代の方であれば、生命共済の入院保障型は、かなり割安で入院手術関係の保障をカバーできるので検討の余地はあると考えます。また、こども型は18歳までのお子様に備えたい保障が一通りカバーされており、安心感があります。我が家も子どもが18歳まではお世話になっていました。

4.ライフプランの精度

無料や簡易ライフプランでも、おおよそのシミュレーション結果が出るため、まずは気軽に作成されることをお勧めします。ただし、精度の高いライフプラン・シミュレーションが必要な場合は、ライフプラン作成を専門とするファイナンシャル・プランナーに相談することをお勧めします。私の経験から、精度の高いライフプラン・シミュレーションをしたほうがよい方は、以下のようなケースです。

  • お子様が生まれたことで奥様の働き方が変わるが、それがライフプランにどのような影響を与えるのかを知りたい方
  • 住宅購入にあたり、購入時の資金契約及び希望年までに、住宅ローンの完済までの計画をきちんと立てたい方
  • 老後の資金準備が不安で、このままだといくら足りないか把握して、シミュレーション結果によっては、働き方や資産運用スタンスの変更を検討したいと思っている方
  • お子様の人数が多い、転職や開業で収入がどんどん変わる予定であるなど、ライフイベントが盛りだくさんで、精緻にシミュレーションをしないと将来の家計が読めない方

以上、ライフプラン作成のメリットと、本腰を入れて作るべき人生のタイミングをご説明しました。みなさんの人生設計のお役に立てれば幸いです。

※本コラムは共済・保険ガイドサイト<お金と仕事と共済>にて執筆したコラムを転載しております。

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