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要チェック!災害にあった時ときに受けられるお金の支援

要チェック!災害にあった時ときに受けられるお金の支援

2018年は災害の多い年でした。6月の大阪府北部地震)、平成30年7月豪雨、7月下旬の台風12号、9月の北海道胆振東部地震…と、テレビの映像を見ながら不安を感じた方も多いと思います。災害はいつ我が身に起こりかわかりません。「もし私も被災したらどうしよう…」と思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、災害時に受けられる公的支援があるのです。そこで今回は、災害にあったときのお金の支援についてご紹介しましょう。

波多野 知子

知っておきたい災害時の公的支援

地震や津波、豪雨、台風などの一定規模の災害によって被災された方への支援は『災害救助法』に基づいて行われます。

『災害救助法』とは、災害直後の応急的な生活の救済などを定めた法律です。“災害に際して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、応急的に、必要な救助を行い、災害にかかった者の保護と社会の秩序の保全を図ること”を目的としています。これを根拠に、救助を都道府県知事が行い、区市町村長が補助する形で行われます。

救助の種類は、以下の10種類に分類されます。

1. 避難所、応急仮設住宅の設置

2. 食品、飲料水の給与

3. 被服、寝具等の給与

4. 医療、助産

5. 被災者の救出

6. 住宅の応急修理

7. 学用品の給与

8. 埋葬

9. 死体の捜索及び処理

10.住居又はその周辺の土石等の障害物の除去

適用基準というものがあり、すべての災害で適用されるという訳ではありません。生きていくために必要な最低限の生活を保障するためのものといえます。

公的支援を受けるときの必要書類

生活再建のために公的支援や各種支援を受けたい場合には『罹災証明書』が必要になります。『罹災証明書』とは、被災家屋の被害の程度を区市町村長が証明するものです。

・給付金

・融資

・災害義援金の受給

・税金、国民健康保険などの支払い猶予や減免

・公的利用サービス料の減免

・応急仮設住宅への入居申請

などの支援を受けるときに必要となります。また、個人で契約されている保険金の支払い請求時にも必要になります。

『罹災証明書』の発行は在宅地の区市町村が行います。申請書(各地方自治体で形式は異なります)の提出が必須です。受付が開始されたからといってすぐに発行されるわけではありません。発行には、区市町村の職員による被害状況の調査が必要です。調査から発行までは1週間程度とされていますが、長い場合は1か月以上かかる場合もあります。

なお、区の職員の調査日程が合わない場合や罹災証明書を申請される以前に改修をされる場合は、被害状況がわかる写真でも申請することができます。その場合は被害の状況がはっきりと分かるように様々な角度からの撮影が必要になります。被害状況が確認できない場合は罹災証明書を発行してもらえない場合があるので、いろんな角度から写真を撮ること、ピンボケなどがない鮮明な写真を送るように心がけましょう。

2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震で震度7を記録した北海道厚真町では、『罹災証明書』は発生から6日後の9月12日より申請受付が開始されました。町側の受付態勢が整うのに今回は約1週間かかった、ということです。被災した場合の目安として約1週間で『罹災証明書』の受付開始(各自治体の状況により開始時期は異なります)、と覚えておいて損はありません。

災害時に受けられるお金の支援にはどんなものがあるの?

受けられる公的支援を一覧にまとめました。知っているということは非常時の大きな武器となります。記憶の片隅にでも残しておいてください。

災害弔慰金

死亡および行方不明になった方のご家族に受取れる。

災害障害見舞金

災害によって重度の障害を被った場合に受取れる。

被災者生活再建支援金

生活基盤に著しい被害(住居全壊など)を受けた世帯に支給。

災害援護資金

災害により負傷、住居や家財に損害を受けた方が借りることができる(要返済、所得制限あり)。

所得税の雑損控除

災害による住宅・家財・衣類などに損害を受けた場合に確定申告時に一定額の所得控除を受けることができる。

所得税の災害免除

所得税の減免が受けられる(要件あり)。
ただし、所得税の雑損控除との併用は不可。

災害復興住宅融資

災害による被害を受けた住宅の建替えのために利用できる(要返済、融資基準あり)。

公共職業訓練

雇用保険受給者対象。
就職に必要な技能・知識を習得する訓練を無料で受講(教材費は自己負担)。

求職者支援訓練

雇用保険を受給できない人(自営業者・雇用保険未加入者など)が対象。
就職に必要な技能・知識を習得する訓練を無料で受講(教材費は自己負担)。

職業訓練受講

雇用保険を受給できない人が対象。一定の要件を満たした人が対象。

日本学生支援機構の緊急・応急の奨学金

被災により家計が急変してから12か月以内、災害救助法適用地域に居住している世帯。現在通っている学校に相談。

国の教育ローン災害特例措置

罹災証明書取得者対象の『災害特例措置』を実施することあり。日本政策金融公庫に相談。

災害復旧貸付

被災した中小企業の事業復旧を支援する。

中小企業・農業漁業者への融資制度

被災した中小企業、農林水産業者に対して運転資金の融資や信用を保障。

 

もらえるものにばかり目がいってしまいがちですが、税金の免除や学業継続支援も用意されています。

万が一被災した場合は、公的支援を上手に使って生活再建を目指していきましょう!

 

被災後はゆっくりと調べている時間はないと思いますので、被災する前にお住いの区市町村に確認しておくことをお勧めします。

 

《参考資料》

  • 東京都 「東京防災」
  • 内閣府 「防災情報のページ」

http://www.bousai.go.jp/kyoiku/hokenkyousai/sienseido.html

  • 「絶対に知っておきたい!地震火災保険と災害時のお金」株式会社さくら事務所、株式会社マネーライフナビ著 自由国民社
  • 内閣府「災害救助法の概要」

http://www.bousai.go.jp/taisaku/kyuujo/pdf/siryo1-1.pdf

  • 総務省

「大規模災害時における罹災証明書の交付等に関する実態調査 -平成28年熊本地震を中心として-<調査結果>」

http://www.soumu.go.jp/main_content/000529199.pdf

  • 独立行政法人 国民生活センター発行「知っておきたい災害時の公的支援と保険」清水香著

http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201511_02.pdf


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