家計簿を上手に使い分けて家計ダイエット
- 支出がなかなか減らない方がつけている家計簿は?
「家計簿をつけ始めてから、支出が減りました!」という方がいる一方、「惰性でつけ続けているけど、何のためにつけているのか分からない。今月もこんなにお金が出て行ったのか(+_+)と、落ち込むためにつけている状態を何とかしたい」という方も少なくはないようです。
このような悩みをお持ちの方に家計簿のつけ方を詳しく聞いてみると、「日記的家計簿」をつけていることが多いのです。
- お金の使い道を把握する日記的家計簿
「日記的に家計簿をつける」というのは、今日・今週・あるいは今月使ったお金の使途と金額を、後でまとめて記録するやり方で、このやり方だと、毎日つける必要はなく、家計簿をつける効用の1つは達成することができます。 つまり、「何にいくら使っているのか」を把握し、今後各項目で必要なお金のおおよその額を推定できる効果があります。私たちFPも、ライフプランを作成する際には、この「日記的につけられた世帯の支出」を大変重視します(FPは、基本的に年額で見ます)。
ただ、これだけにとどまっていると、家計簿を活用して積極的に支出を減らすところまでは行かないことが多いのです。支出を減らすための家計簿のつけ方もあり、成功している人は意識的か、無意識かは分かりませんが、必ず実践しています。
- 予算に対する支出額を確認できる予算管理型家計簿
家計ダイエットは、ボディのダイエットと同じで、ダイエットの数値目標を立てることと、日々の努力&進捗確認がないと、達成するのは難しいものです。
例えば、食費を減らしたいという場合でしたら、作戦を立てるための考え方は以下のようになります。(計算しやすい金額例でご紹介します)
我が家は普通に食費を使うと、月7万円がかかっている。
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そうすると、月1万円減らして6万円に収めるのを今月の目標にしてみよう。
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月6万円ということは、10日につき2万円の予算、または1週間につき1万4千円の予算ということになる。
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お米代や調味料代も含めて、この予算でできるよう、チャレンジしてみよう!
このように目標を立て、毎日予算に対する支出額を確認しながら予算管理をしていきます。真剣に予算達成したければ、自然と毎日記録するようになります。 袋分けに代表される、様々な家計節約法が雑誌などで紹介されていますが、これらは、家計簿をつける・つけないに関わらず、「予算管理法」を実践しているのです。
逆に、「ありとあらゆる節約術を試しているのに、支出が減らないわ!」という場合は、予算管理が不十分なのかもしれません。 ダイエットで言えば、トレーニングホットヨガにせっせと通っている一方、体重チェックやカロリー計算をなおざりにして、間食やスイーツを無意識に取っているような感じでしょうか。 無自覚の行動が一番の強敵です。
- 日記型・予算管理型の使い分けが効果的
実際に家計ダイエットをしたい場合でも、実は、すべての項目を予算管理型で付ける必要はありません。銀行引き落しや、毎月決まって出ていく節約の余地がない支出は、ひと月に1回まとめて「日記的に」記入管理すればよいのです。日付別に記入する必要はありません。
一方、食費や交際費など、やりくりのターゲット候補になる項目は、「ひと月の予算を書く欄」を最初に作り、日々の項目としては「毎日の支出を記入する欄」と「その日までの支出合計を書く欄」を作ります。こうすると、予算を立てて、予算に対する支出の額と、今月は後いくら使えるかを毎日確認できるようになります。
節約に関して、すっかりやる気をなくている方がおられましたら、「今月は食費だけ」と絞りこんでチャレンジしてみましょう。まずは1項目だけに集中して、予算管理型家計簿を実践してみてはいかがでしょうか。
- 教育費や家計、資産運用などの疑問はFPに相談して解決しよう!