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~ふるさと納税の新制度~

毎年たくさんの方が利用される「ふるさと納税」。利用者が増える一方で、返礼品競争の過熱が問題視されています。そんな中、寄付本来のお金の流れを増やそうと、「ふるさと納税型クラウンドファンディング」という試みが広がっています。
今回は、ふるさと納税を使ったクラウドファンディングについてご紹介します。
ファイナンシャル・プランナー ゆりもと ひろみ
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◆ふるさと納税とは?

地方自治体に寄付という形で納税をすると、一定金額までは所得税の還付や住民税の減額を受けられるという仕組みです。
そして、寄付をすることで、お米やお肉、魚介、果物、スイーツなどの特産品プレゼントが受け取れ、年々利用者が増加しています。過疎化が進む地方の市町村と都市部の人たちが交流し、再興を応援することをねらいとしてスタートした制度です。

そんな中、2019年6月には新制度が始まりました。
「返礼品は寄付額の3割まで」
「返礼品は地場産品に限る」
というものです。返礼品競争が激化し、本来のふるさと納税の趣旨から外れることを防ぐためのものとして実施されました。

◆クラウドファンディングとは?

では、「ふるさと納税型クラウンドファンディング」ご紹介の前に、「クラウドファンディング」についてご説明します。
新しいサービスや商品のアイデアを持っている人が、インターネットを通じて資金を集めることをクラウドファンディングと言います。

「こだわり素材のパン屋さんを開きたい!」
「アイデアグッズを商品化したい!」

というような個人のアイデアを広くネット上で訴え、多くの方から資金を集めることができる仕組みをクラウドファンディングと言います。資金支援してくれた方には、サービスや商品で還元するのが一般的です。

◆ふるさと納税型クラウドファンディング 

ふるさと納税は「自治体への寄付」、一方クラウドファンディングは「特定のプロジェクトへの応援」と言う仕組みです。この二つを合体させたものが「ふるさと納税型クラウドファンディング」です。自治体が課題解決のためのプロジェクトを立ち上げ、それに共感した人が、ふるさと納税の寄付を通じて応援する仕組みです。

申込の方法は、一般のふるさと納税と同じです。クラウドファンディング型でも返礼品を受け取ることができます。

プロジェクトの目標金額に到達していない場合でも、寄付した金額が返金されることはありません。目標額を超えた金額が集まった場合でも、返金はありません。

◆5団体以内のふるさと納税なら、確定申告が不要に!

通常のふるさと納税もクラウドファンディング型も、確定申告の方法は変わりません。
原則、控除を受けるためには確定申告を行う必要がありますが、確定申告不要の給与所得者等の方は、「特例申請書」を寄付した翌年の1月10日までに提出すれば、年間5団体以下へのふるさと納税なら確定申告が不要となります(ワンストップ特例制度)。

なお、ふるさと納税ワンストップ特例の適用を受ける方は、所得税からの控除は発生せず、全額住民税からの控除となります。申請書を提出されていない方は忘れずに確定申告をしてくださいね。

◆まとめ

今までふるさと納税は、「御礼の品」「自治体」から納税先を選ぶ方が多かったと思いますが、「プロジェクト」で選ぶ、という応援の仕方ができるようになりました。

コロナで出歩くことが減ってしまい、人とのふれあいや温もりを感じる機会が失われ気味の昨今。そんな中、遠くの自治体の、心の通った取り組みに触れることができ、「町おこしのために、こんなプロジェクトに一生懸命取り組んでいるんだ」と知って、ささやかな応援ができるのも楽しみの一つにできますね。

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※寄付金の控除上限額は年収や家族構成、税額控除などによって異なります。
ご自身の控除上限額を確認したい場合は、上限額の計算ができるシミュレーションや上限額の目安がわかるサイトが複数用意されていますので、ぜひご利用ください。

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