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「仕組み作り」で目的別自動貯蓄をしよう!

皆さんは「お金を貯める方法」と聞くと、何が思い浮かぶでしょうか?家計の支出を減らす、もしくは、収入をアップさせるための情報は目にする機会が多いので、やり繰りの話を思う方も多いでしょう。しかし今回は、収支の工夫ではなく、「お金をどのように管理するか」という意味での「お金を貯める方法」についてのお話です。見えないところにある貯金箱として口座を上手く活用し、お金を賢く管理する方法をご紹介します。
ファイナンシャル・プランナー ゆりもと ひろみ
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お金が入る口座とは別に「貯める口座」を用意しましょう

普段は別々に貯金をしているご家庭であっても、基本的には、教育、住宅、老後の三大資金や、「○年後に車の買い替えをするためのお金」など、一家で準備しなければいけないお金は、ご夫婦一緒に一つの口座へ必要な額を移して貯める方法をおすすめします。このとき、給与やボーナスなどお金が入ってくる口座と、お金を貯めるための口座は必ず別にしてください。お金が入る口座の中で貯めようとすると、色々なお金が一か所に集まり、どこまで使っていいのか分かりにくく、たくさんあるように見えて散財につながりがちです。必要な金額を別の口座へ移すことで、お金を守ることができます。

口座という「ハコ」に貯金の目的をラベリングしよう

お金を貯める「ハコ」である口座には、それぞれ「○○ちゃん大学資金」「住宅購入」など、何のための口座なのかを自分の中でラベリングしておきましょう。お金の目的が明確になると、ほかの目的のためには使いづらくなります。複数のお子様がいらっしゃる方でしたら、お子様の口座にそれぞれの教育資金を貯めていくと、「誰のための、何の資金か」が分かりやすくおすすめです。しかし、目的に合わせて口座を細かく分け過ぎると、「この口座は何のためのお金か?」「目標はいくらだったか?」の把握がまた困難になり、分けた意味が無くなるので、分け過ぎには注意しましょう。

「必要な口座へ自動的にお金が振り分けられる仕組み」を活用しましょう

用意した口座に必要なお金を移すにも、複数の口座へ手動で毎月移すのは結構な負担になります。毎回ATMに行くのも大変ですし、うっかりお金を移し忘れると金額のずれが生じて混乱することも…。それを解決するには、自動的に必要な口座へ貯金が溜まっていく仕組みを活用するのがおすすめです。

1 給与口座から別口座へ、自動送金の手続き

各銀行には、自動的に別の口座へお金を送金する自動送金サービスがあります。これを利用すると、少ない手数料で自動的に、お給料が入った口座から別の口座に送金することができます。毎月忘れず一定額を教育費としてお子様の口座に貯めたい場合は、この自動送金を利用するとよいでしょう。また、会社によっては、お給料を二つの口座に分けて振り込んでくれる場合もあります。家計として普段使う金額はメインの口座に入れてもらい、取り分けておきたい金額の5万円、10万円などは他の口座へ、2か所に分けて給与を振り込み設定する方法も有効です。

2 金融商品を使った貯蓄

もう一つ、自動的にお金を取り分ける仕組みとして使えるのが、金融商品を使う方法です。保険に入るケースと、投資信託を利用するケースを紹介します。

1.保険で貯める

保険に入って保険料として取り分ける保険に入ると保険料が自動引き落としになるので、教育資金用のお金が口座から 引き落とされ、保険という形で貯まります。「第一子の15年後の学費に向けて、月に1万円を貯めるために学資保険に入る。第二子は第二子で学資保険に入る。」などがよくある例です。このとき、保険は必ずしも学資保険でなくてもよく、ご両親の名義で、満期や一定期間の積み立てで100万円、200万円になる見込みの「貯金としての積み立てができる保険」を活用することも可能です。

2. 投資信託で貯める

最近、資産運用に積極的な方も多く、お子様の資金を投資信託で積み立てて貯める方もいらっしゃいます。口座から投資信託の口座へ設定をしておくと、自動的に投資信託の買い付けにまわり、毎月積み立てで運用商品にお子様の教育費を貯めることができます。投資信託は、多くの人から集めたお金をプロが運用し、お金をふやしていくことを目指す金融商品です。自分が売り買いをするのは難しいと感じ、運用をプロに任せたい方は調べてみるとよいでしょう。

貯金を整理すると、適切なゆとりも見えてきます

お金を計画的に貯め続けるには、口座でも保険でもよいので、使用目的がはっきりとした「ハコ」を用意して、その中にお金が貯まる仕組みを作ることが大事です。その際に、手動の作業が入ると1年、2年と続けるのが大変ですが、積み立てや自動送金、保険料などを利用すると、ストレスなく続けることができます。ここまでやれば、将来必要なお金が毎月どこにいくら貯まっているかの把握も容易になり、気持ちもスッキリするでしょう。

こうして取り分けた後に残ったお金は、自由に使うことができる余裕の部分に当たります。趣味や旅行など生活と直接関係のない部分に使えるゆとり費が分かり、安心感を持ってお金を使えるようになります。計画的な貯蓄とゆとりの両立を目指し、お金が貯まる仕組み作りから始めてみませんか。

FPフローリストでは、知識と経験に基づき、家計に合った無理のない資産形成方法について、親身にアドバイスをさせていただいております。節約に加えて、どのくらいの貯蓄体質に持って行くことができれば、住宅購入や教育資金準備、老後資金準備など、「中長期的な夢を叶えられるのか」が、ライフプラン・シミュレーションを利用すると一目瞭然となります。資産運用やライフプランについてプロに相談されたい方は、ぜひFPフローリストのファイナンシャル・プランナーにご相談ください。

※本コラムは共済・保険ガイドサイト<お金と仕事と共済>にて執筆したコラムを転載しております。

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