資産運用用語集
さ行
- 債券
国や県・企業などが、お金借りるために発行する借用証書のこと。額面当たりの利率は、発行する時点で決まっている。発行元が破産しない限り、額面金額が保証されている。「額面100万円」の債券でも、市場で売り買いできるものは102…
- 債券金利
債券(固定利付債券)は、毎期の利払いと満期の償還額が定められており、デフォルト(債務不履行)が生じない限り、確定利回り(将来に生じるキャッシュフローが確定している)である。債券の現在価値は、金利で割り引いて評価されるため…
- 裁定取引
同一の価値を持つ商品の一時的な価格差が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を得ようとする取引のこと。機関投資家などが、リスクを低くしながら…
- 先物
「ある商品を、将来(3ヵ月後など)に決められた価格で取引する契約」という金融商品。売りも買いも両方できるため、これから価格が下がっていくと思う場合にも、利益を出せることがある。専門知識が必要で、リスクの高い投資商品。
- 先物取引
予め決められた日(決済期日)に、取引の時点で決められた価格で商品を売買することを約束する取引のこと。「買い」からも「売り」からも取引を始めることができる。売買される商品は、大豆やとうもろこしといった農産物や石油、貴金属、…
- 指値注文と成行注文
希望する売買価格(買いの場合は上限価格、売りの場合は下限価格)を指定して発注する方法を指値(さしね)注文という。例えば、株式の売買において、「A株式を500円で1,000株買いたい」とか、「B株式を500円で1,000株…
- サステナビリティ
持続可能性のこと。従来は環境問題において用いられることが多い言葉であったが、1987年の環境に関する国連の委員会において、「Sustainable Development(持続可能な発展)」という単語が用いられて以降、企…
- サムライ債
海外の発行体(国際機関、外国の政府・政府系機関・地方公共団体、外国民間企業等)が、日本の投資家向けに日本国内市場で発行する円建ての債券のこと。購入金や利子や償還金の支払いなどが全て円で行われるので、為替リスクがない。 円…
- CSR(Corporate Social Responsibilityの略)
企業の社会的責任のこと。企業の責任を、利益を上げて法的責任を果たすという経済的・法的側面だけでなく、企業活動を通じて地域や社会の要請に対する積極的な貢献にまで広げようとした考え方。社会・環境への価値追求と事業活動そのもの…
- CDS(Credit Default Swapの略)
企業の信用リスクを取引するクレジット・デリバティブ(credit derivative)の一種で、債権の譲渡を伴わずに信用リスクをヘッジできるスワップ取引のことをいう。例えば、A社の債権者であるB社はA社の信用リスクを負…
- GDP(国内総生産 Gross Domestic Productの略)
1年間同じ国に住んでいる人々によって新たに生み出された生産物やサービスの付加価値の合計のこと。日本企業が海外で生産した商品やサービス、商品の原材料費などは含まれない。GDPは生産数量に市場価格をかけて生産されたものの価値…
- CPI(消費者物価指数 Consumer Price Indexの略)
消費者が購入する商品・サービスなどの物価の動向を把握するための統計指標で、総務省から毎月発表されている。全国と東京都区部の2種類の指数がある。 全ての商品を総合した総合指数(CPI)の他、価格変動の大きい生鮮食品を除いた…
- GDPギャップ
経済全体の総需要と総供給との乖離のことをいい、需給ギャップとも呼ばれる。一般的には、実質GDP(総需要)と潜在GDP(総供給)の差で求められる。潜在GDPは労働や資本が過去の平均的な稼動状態にある時のGDPを推計して求め…
- GPIF(Government Pension Investment Fundの略)
厚生労働省所管の独立行政法人である年金積立金管理運用独立行政法人のこと。日本の公的年金のうち、厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用を行っている。年金保険料から集められた公的年金積立金は、厚生労働大臣の預託により、GPI…
- 時価総額
個別株式や投資信託などが時価で総額いくらになっているかを示す金額。株式の場合、株価×発行済株式数で求められる。投資信託の場合は、基準価格×購入口数の総数。時価総額が増えるのは、基準価格が上がった場合と、発行数(購入数)が…
- 自己資本比率
総資本(資本+借入)のうちどの程度が自己資本(株主資本)で占められているかを示す指標。自己資本比率が大きいほど、その企業の運営は安定しているといえる。
- 私募投資信託
少数(50人未満)の投資家、あるいは省令で定められた適格機関投資家を対象として募集する投資信託のことを指す。 1998年の証券投資信託法(現在の投資信託及び投資法人に関する法律)の改正により、私募投資信託制度が導入され、…
- シャープレシオ
超過リターン(安全資産から得られる収益を上回った超過収益)をリターンの変動度合い(=リスク)を示す標準偏差で割ったもので、この数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いことを意味する。 ファンドの…
- ジャスダック
東京証券取引所が運営する新興企業向けの株式市場で、信頼性、革新性、地域・国際性といった3つのコンセプトを掲げている。一定の事業規模と実績を有する成長企業を対象とした「スタンダード」と、特色ある技術やビジネスモデルを有し、…
- ショーグン債
海外の発行体(国際機関、外国の政府・政府系機関・地方公共団体、外国民間企業等)が、日本国内市場で発行する外貨建ての債券のことをいう。金利が通常の外貨建て債券なみの水準であり、資金の払込みや利子の支払い、元本の償還も全て外…
- 住宅ローン金利
住宅ローン金利は以下の3つのタイプに分けられる。 ・変動金利:半年に1回、各金融機関の短期プライムレートをベースレートにして金利の見直しが行われる。どの金融機関でも選択可能。 ・一定期間固定金利:借入当初の金利が一定期間…
- 受託会社
投資信託の場合、投資信託委託会社(運用会社)からの委託を受けて、その指図に基づいて信託財産の保管・管理を行う金融機関のことで、主に信託銀行を指す。受託者は信託財産の名義人となって自己の名前で管理するだけで、信託財産の運用…
- 収益分配金
投資信託の決算期ごとに投資家に分配される収益金のことをいう。投資信託の運用益から経費(信託報酬等)を控除した後、投信会社(委託会社)が信託約款で定める収益分配方針に基づき投資家に分配される。この収益分配金が分配の都度支払…
- 上場廃止
会社が上場の基準をクリアできなくなり、上場の資格を失うこと。会社が倒産する場合、債務超過などで上場の資格を失う場合、買収・統合などでもとの会社がなくなる場合などがある(他に、自主的に上場をやめるケースもある)。
- 証券会社
株などの有価証券の販売、引き受け、仲介などを行う企業のことをいう。日本では金融商品取引法で規定している金融商品取引業者のうち第一種金融商品取引業を行う企業を指し、有価証券関連業として定義される。 主な業務としては、投資家…
- 新株予約権
株式会社(発行体)に対し新株または自己株式の交付を受けることができる権利をいう。株式を特定価格(行使価格)で購入できる権利であるため、特定価格より時価等が上昇している場合には、行使により利益を得ることができ、下落している…
- 信託銀行
一般の銀行業務と併せて信託業務を行う銀行のことで、顧客の現金だけでなく、株や債券などの金融資産、不動産などを預かり、管理、運用を行う。 投資信託の仕組みの中では、投資家から集めた資金を管理し、運用会社からの指示で資産の売…
- 信託財産
投資信託が保有している資産のこと。投資信託は運用方針に従って投資家から集めた資金で株式や債券などの資産を売買する。投資信託が保有する信託財産は信託銀行に預けられ、運用会社からの指示によって売買される。
- 信託財産留保額
投資信託を解約する際に投資家が支払う費用のことで、手数料のように運用会社や販売会社の収益とはならず、売却時のペナルティ料として投資信託に残す財産のことをいう。投資信託が保有する株式や債券などの資産を換金するためには、手数…
- 信託報酬
投資信託の管理・運用のために、投資家が投信信託を保有中支払い続ける費用のこと。投資信託の種類によって信託報酬は異なる。一般的に特定の指数への連動を目指すインデックスファンドのほうが、ファンドマネージャーの手腕に依存するア…
- 信用取引
一定の保証金(委託保証金)を証券会社に担保として預けることにより、保証金の数倍の金額の株式取引ができる制度のこと。少ない元手で大きな利益をあげる可能性があるとともに、通常の株式取引では行えない「売り」からの取引が行えるの…
- 信用リスク(発行体リスク)
債務者が財政難、経営不振などの理由により、債務不履行(利息や元本などをあらかじめ決められた条件で支払うことができなくなること)が起こる可能性をいう。 信用リスクは、債務者のリスクが反映されるあらゆる取引に波及するリスクで…
- スイッチング
投資信託間の乗り換えのことをいい、スイッチングできる投資信託間では、乗り換えする投資信託の手数料が無料または割引になるなどの優遇がある。具体的な商品としては、同一の投資信託で為替ヘッジありとヘッジなしのタイプの乗り換えや…
- スイングトレード
株価の動きだけを見て、短期間(数日~数週間)の売買を繰り返し、利益を出そうとする投資方法。期間が数週間~数ヵ月のポジショントレードというものもある。
- スタグフレーション
景気が後退していく中でインフレーション(物価上昇)が同時進行する現象のことをいう。景気停滞を意味するスタグネーション(Stagnation)とインフレーション(Inflation)を組み合わせた合成語。通常、景気の停滞は…
- スチュワードシップ・コード(Stewardship Code)
機関投資家が、投資先企業の中長期的な成長を促すために、投資先企業に対して監視や対話などを行う際に求められる行動規範のこと。2010年にイギリスで初めて定められた。日本ではこれを参考にして、金融庁が2014年2月に日本版ス…
- ストックオプション
会社が、業績向上のインセンティブとして、また、労働や業務執行等の対価として、役員や従業員等に対し付与する新株予約権のことをいう。新株予約権は、あらかじめ定めた一定の期間内(行使期間)に、あらかじめ定めた額(払込価額)の金…
- スペキュレーション取引
投機取引とも呼ばれ、様々な相場変動を活用して、売買によるキャピタルゲインの取得を目的とした取引のことをいう。実需を裏付けとした安定的な商品売買を目指すのではなく、株式や為替や商品の価格変動によって生じる差益だけを得ること…
- スワップ取引
デリバティブ取引の一つで等価のキャッシュフローを交換する取引の総称。スワップの代表的な商品としては、金利スワップ、通貨スワップ、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)がある。 金利スワップは、同じ通貨の異なる種類の金…
- 請求目論見書
投資家が請求した場合に、交付することが義務付けられている目論見書のことで、ファンドの詳細情報として、ファンドの沿革、管理や運営についての概要、受益者の権利についての説明、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表や純資産額計算…
- 政策金利
中央銀行が金融市場の調節手段として用いる短期金利のことをいう。中央銀行は、政策金利を上げ下げすることにより、金融政策に従いながらマーケットの金利を実体経済に合った水準に誘導している。その対象については国によって異なり、日…
- セレクトファンド
投資先や運用スタイルなどが異なるいくつかのファンドをひとまとめにして、その中から投資家が自由に選んで投資できる仕組みのファンドのこと。セレクトファンドの中で低率もしくは無料の手数料で乗り換え(スイッチング)ができるため、…