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愛犬家FPが解説 ~ 犬を飼うために必要な費用とは(生涯費用)

愛犬家FPが解説 ~ 犬を飼うために必要な費用とは(生涯費用)
「今後犬を飼いたいけど、どのくらいお金がかかるの?」
そう思われている方も多いのではないでしょうか。
今回は、犬をお迎えしてから一生を終えるまでにかかる費用について、私自身の経験も交えながらご紹介したいと思います。
もちろん、犬種や個体差、そして飼い主さんがどこまでお金をかけるかによって費用は変わってきますが、あくまで一例として参考にしていただければ幸いです。
CFP®認定者
一種外務員
公的保険アドバイザー
宮内 恭子
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犬をお迎えしてから一生を終えるまでにかかる費用には、大きく分けて以下の5種類があります。

お迎え費用(初期費用)

犬をどこから迎えるかによって、大きく費用は異なります。
ペットショップやブリーダーから血統書付きの犬を購入する場合は、20万~40万円以上が一般的です。

一方、保護団体から迎える場合は、譲渡費用として2万~5万円程度で済むことが多いです。
このほかにも、ケージ、ベッド、トイレ用品、首輪、リード、ワクチン接種費など、最低でも2万円程度の初期費用が必要です。
加えて、令和4年6月1日以降に販売されている犬にはマイクロチップの装着と登録が義務化されており、3,000円~10,000円ほどの費用がかかります。

維持費(毎月かかる費用)

犬と暮らす中で継続的にかかる費用には、以下のようなものがあります。

  • ドッグフード・おやつ
  • トイレシート
  • ワクチン(狂犬病:年1回/混合ワクチン:年1回・任意)
  • フィラリア・ノミ・ダニの予防薬

これらを合わせると、月5,000円~1万円程度が目安となります。

さらに、トリミングが必要な犬種(例:トイプードルなど)は、月5,000円~1万円程度の美容費が加算されます。
私の近所の犬友さんはよく、「美容院代が自分より高い!」と冗談まじりに話しています。
ちなみに、我が家の犬はカット不要な犬種なので、私が3週間~1ヶ月ごとにお風呂に入れています。
洗うのは簡単ですが、乾かすのに小一時間かかるので、なかなかの重労働です。

医療費(個体差が大きい)

医療費は、犬の健康状態によって大きく変わります。

人間と違い、動物医療には保険点数制度がなく、動物病院ごとの自由診療となるため、同じ治療でも料金に差が出ます。
我が家の犬は結石持ちで、初期の原因特定のために高度医療機関で日帰り検査を受けた際は7万円ほどかかり、驚いたことがあります。

その後、別の動物病院で**結石除去手術(2泊入院)**を受け、13万円ほどかかりました。

昨年はさほど大きな病気はなかったものの、結石の定期健診・狂犬病予防接種・任意の混合ワクチン・フィラリア予防薬などで、年間約5万円の医療費がかかりました。
このほか、オスは去勢手術費用、メスは避妊手術費用がかかります。もちろん、手術を受けるかどうかは任意ですが、避妊をしないことで乳がん等のリスクが高まるという研究結果も発表されています。

費用の目安は、オスで15,000~30,000円、メスで30,000~80,000円程度(体格により変動)です。
うちは4kgほどの小型犬のメスですが、良心的と評判の動物病院で約30,000円でした。

ペット保険の必要性と費用

病気やけがに備えて、ペット保険に加入する方も増えています。
人間の保険とは異なり、同じ保険でも年齢に応じて保険料が上がるのが一般的です。
我が家では、現在9歳(パピヨン♀)で年間保険料が約3万円です。
多くの保険は、治療費の50~70%を補償してくれますが、1回あたり・年間の支払限度額が設けられている場合が多く、大きな手術や長期治療では自己負担が増える可能性があります。

(例:ワクチン等の予防費用は対象外)、昨年かかった5万円の医療費のうち、実際に支払われたのは約1万円でした。
近年は犬の高齢化も進み、認知症を発症するケースも増えているため、医療費への備えはますます重要になっています。

その他の費用

  • 長期旅行時のペットホテル代
  • 災害時の避難用品
  • おもちゃや洋服などの雑費
  • 歯石除去にかかる費用

など、ライフスタイルによって発生する費用も考えておく必要があります。

生涯にかかる費用の目安

犬の平均寿命は約15年前後
個体差はありますが、生涯にかかる費用はおよそ150万~300万円と言われています(年間換算で10万~20万円程度)。
ここでは詳述しませんが、命あるもの、いつかはその生を終える時が来ます。葬儀代等にお金をかける場合は、さらに費用がかさむ可能性があります。

ここまで読んで、「犬ってけっこうお金がかかるんだな…」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。ですが、今後犬を飼われる方には、命ある存在を迎えることの責任として、これだけの費用が想定されることを理解し、ライフプランにしっかりと組み込んでいただきたいと思います。

費用はかかりますが、私自身、9年前に初めて犬を飼ってから世界がぐっと広がりました。
毎日が笑いと癒しにあふれ、かけた以上の愛情を返してくれる存在に、日々感謝しています。
ぜひ多くの方に「わんダフルライフ」を楽しんでいただきたいと思います。

このコラムの著者

宮内 恭子

宮内 恭子みやうち きょうこ

お一人おひとりに寄り添いながら
家計の悩みを解決いたします
  • CFP®認定者
  • 一種外務員
  • 公的保険アドバイザー

プロフィール

大阪府出身。大阪外国語大学外国語学部卒。
大学卒業後は流通業界に勤務。結婚後夫の転勤に伴い足掛け9年の海外生活、その間海外出産の経験をする。
帰国後は2人の子育てをしながら英会話教室を開講。近隣の子どもたちに親しまれながら14年間英語教育に携わる。自らの子育てがひと段落したことを契機に、FP資格を取得。お金の専門知識とコミュニケーション力を生かして、更にたくさんの人のお役に立ちたいとファイナンシャル・プランナーに転身。

メッセージ

大異文化に触れたことで視野が広くなり、多様な観点で物事を捉えられるようになりました。ご相談の際は、その方が持つ個性やバックグラウンドを尊重しお話を伺うようにしています。自身の日本と海外の主婦経験に基づき、住宅取得や教育費準備・資産作り等のマネー相談に親身に対応しております。
また、海外生活では、幼少期から当たり前のように金融教育が行われていることを目の当たりにしました。早いうちから計画性をもってお金の管理をすることで、その後の家計状況は大きく変わります。お客様の価値観やご希望に合ったお金とのつきあい方をお伝えいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

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