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本当に加入する必要はある?自転車保険の基礎知識

本当に加入する必要はある?自転車保険の基礎知識

普段の生活で乗る機会の多い自転車ですが、最近では自転車が引き起こす事故が増えてきました。また、自転車事故がテレビ番組などで取り上げられる機会もあるため、自転車保険への加入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、自転車保険に急いで加入するのはちょっと待って。もしかしたら、自転車も対象となる保険に加入済みの場合があるかもしれません。そこで今回は、自転車保険を検討する際に役立つ基礎知識をご紹介します。

前佛 朋子

気になる自転車での事故リスク

自転車には、次のような3つの事故リスクがあります。

1) 自分がケガをする
2) 相手にケガをさせる
3) 相手の物を壊す

自動車と違って、自転車同士、あるいは自転車と歩行者との事故はさほど大きくならないと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、自転車でも重大な事故になる可能性はあります。もし道路交通法に違反して事故を起こした場合、自転車に乗っていた人は刑事責任に問われることになるのです。また、相手にケガを負わせた場合は、民事上の損害賠償責任にも問われます。
これまでの自転車事故による判決例の中には、加害者に対し高額な賠償金の支払いを命じた判決例があります。もっとも高額な賠償金が請求された判決例の加害者は、なんと11歳の小学生。夜間自転車に乗っていて歩行者と正面衝突し、相手は頭の骨を折り意識が戻らないほどの傷害を負ったのです。この裁判では、加害者側に9,521万円の賠償金を支払うよう判決が言い渡されました。
たとえ加害者が子どもでも、その親に対して重大な賠償責任が発生するということ。注意しなければいけませんね。
このような事例を見ると、いざというときの賠償責任に対する備えとして、自転車保険が必要だと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自転車事故に備える保険の種類は?

自転車事故に備える保険は、個人賠償責任保険になります。
これは、第三者に対してケガを負わせたり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に対応できるものです。この個人賠償責任保険は、一般的に他の保険の特約として付いています。個人賠償責任保険が特約になっている保険は、火災保険や自動車保険、傷害保険です。つまり、みなさんがご家庭で加入している保険に特約として付いている可能性があるということ。加入中の保険の中に、個人賠償責任保険が特約として付いているものがあるかどうか確認してみましょう。

加入する前にチェックしておきたいこと

自転車事故に備える保険は、個人賠償責任保険だということはおわかりいただけたと思います。個人賠償責任保険の対象となるのは、本人、配偶者、その子ども(仕送りしている別居中の子どもも含む)、同居している親族です。このように、個人賠償責任保険は補償を受けられる人の範囲が広い点が特長です。つまり、すでにご家庭で加入している火災保険や自動車保険に個人倍超責任保険が特約として付いている場合は、あらためて自転車保険に加入する必要はないということ。補償内容が同じ保険に重複して加入すると、保険料が無駄になりますので、自転車保険を検討する前に加入中の保険を確認しましょう。

ほかにも、次のような場合は個人賠償責任保険が付いている可能性がありますので、確認してみましょう。

・小・中学生総合補償制度など学校やPTAが窓口の保険に加入している場合
・自転車を購入した際、TSマーク付帯保険に加入した場合
・クレジットカードに保険が付いている場合
・お勤めの会社で団体保険に加入している場合

自転車保険を重要視する自治体が増えている

自転車で重大な事故を起こした場合、多額の賠償金を請求されるケースが出ていることから、自転車保険への加入を勧める自治体が増えています。
特に、大阪府では2016年7月1日から、滋賀県では2016年10月1日から自転車保険の加入が義務化されました。京都府でも現在、義務化に向けて進行中で、名古屋市は2017年10月1日から自転車保険への加入義務化が決まっています。今後は、自転車保険の加入を義務化する自治体がますます増えていくでしょう。このように、自転車事故に備える保険の加入が重要視されてきています。

とはいえ、自転車保険の加入を検討してもよいのは、加入している火災保険や自動車保険などの保険に、個人賠償責任保険の特約を付けていない方のみです。すでに特約を付けている方は重複加入する必要ありません。まずは、個人賠償責任保険の特約を付けているかどうかを確認しましょう。

もし自転車保険に加入する場合は、保険の対象となるのは本人だけか、もしくは家族も対象となるのか、入院だけでなく通院も補償されるのか、などといった点を比較して、月額保険料を考慮しながら検討されることをおすすめします。


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