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あ行

ROI(投資収益率 Return on Investmentの略)

特定の投資対象に対して投下した資本の収益率を表す指標。事業、商品ごとの収益力や設備投資の効果を計る際や、不動産投資の収益指標などとして使用される。

ROEが「会社」の資本効率を評価する際に株主資本に対するリターンを示すのに対し、ROIは「事業」等の投資効果を評価する際に特定の事業等に対して投下された資本に対するリターンを示したものである。

ROA(総資産利益率 Return on Assetsの略)

事業に投下された資本全体に対する、純利益の割合を表す指標。ROAは事業の効率性と収益性を同時に示す。

ROE (株主資本利益率 Return on Equityの略)

株主が投資した金額に対する、純利益の割合を表す。株主が投資した金額(株主資本)を、いかに効率的に利用して収益を上げているかを見る指標。

アセットアロケーション

運用に伴う様々なリスクを低減しつつ効率的なリターンを目指すために、投資資金を複数の異なった資産クラスに配分すること。

アクティブファンド

インデックスファンドより、高い利回りを目指して、積極的に運用している投資信託。⇔インデックスファンド

アンダーパー発行

債券などで、価格が額面を下回る状態をいう。満期まで保有すれば、額面で戻ってくるため、額面と購入価格との差額が償還差益となる。

以下のようなケースでアンダーパーとなる場合がある。

・市場の金利水準が上昇し、保有する債券の利率の魅力が薄れる場合。買い手は実勢の金利水準並みの利回り(利率+償還差益)が実現できる価格を期待することから、額面では売却できずアンダーパーでの取引となることがある。

・債券の発行体(債券を発行した国や企業等)の財務状況が悪化すると、利払いが延滞されたり、額面通りに償還されないリスクを投資家が意識するようになる。そうすると額面では売却できずアンダーパーとなってしまうことがある。

ESG投資

環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮している企業を重視・選別して行う投資のこと。2006年に国際連合が投資家にESG課題への観点を反映した投資行動を促す「責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)」を公表したことをきっかけに、欧米の機関投資家を中心に企業の投資価値を測る新しい評価項目として注目されるようになった。従来の社会的責任投資(SRI)が環境保護などに優れた企業を評価する発想だったのに対し、ESG投資は環境、社会、企業統治を重視することが結局は企業の持続的成長や中長期的収益につながり、財務諸表などからは見えにくいリスクを排除できるとの発想に基づいている。

特に2015年12月にパリで開催されたCOP21(気候変動枠組条約第21回締約国会議)において、196か国によって採決された「パリ協定」の中で、2020年以降の温室効果ガス削減に関する法的枠組みが取り決められたことにより、企業に対する環境保護へ貢献が強く求められるようになったこともESG投資の普及につながっている。

日本でも、世界最大の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2015年にPRIに署名して以降、ESG 投資に対する認知度や関心が高まっている。

イーサリアム

正式名称はイーサリアムプロジェクトで、ether(イーサー:ETH)という仮想通貨を提供するアプリケーションなどのプラットフォームの総称のことをいう。ブロックチェーン上の取引履歴を記した台帳上に契約情報を併せて管理する「スマートコントラクト」と呼ばれる概念を取り入れ、契約情報をプログラミングよって付与できるなど、ビットコインと較べた優位性を持つ。

2013年にプロジェクトが発足し、2015年8月にリリースされた。リリース時のレートは1ETH当たり約120円だった。2017年2月には、マイクロソフトやJPモルガンなどにより企業向けのイーサリアムベースのオープンソースアーキテクチャの開発、普及、サポートを目的としたEnterprise Ethereum Allianceが設立され、イーサリアムプラットフォームの利用の拡大、標準化が期待されている。

今後の課題としては、2017年6月21日に、たった1人による大量成行売り注文の執行がトリガーとなって、逆指値の売り注文と信用口座のロスカットの自動決済が次々に連鎖執行され、1分間で90%超もレートが下落するというフラッシュクラッシュが発生したことなどから、安全装置等の整備が望まれている。

ETF

投資対象の指数に連動し、株式と同じように上場しているファンドのこと。一般に信託報酬が安いのが特徴。

イールドカーブ

債券の利回りと償還までの残存期間の関係を表わす曲線。利回り曲線とも呼ぶ。横軸に償還までの期間(残存年数)、縦軸に年限ごとの最終利回りをとり、プロットした点を結んでできる曲線のこと。通常は残存年限が長くなるほど利回りが高くなり、イールドカーブは右上がりとなる。

移動平均線

過去の一定期間の終値の平均をグラフで表したもの。異なる期間で計算された2本の移動平均線がクロスするタイミングは、売り買いのトレンド転換の目安として利用されることがある。

インカムゲイン

資産を保有することで、継続的安定的に得られる利子・利息・利益などのこと。株式配当、投資信託の分配金、不動産の家賃収入など。⇔キャピタルゲイン

インデックスファンド

投資対象の指数に連動することを目指すファンド。日本株式の場合は、日経平均株価・TOPIX・JPX日経400等の指数と、ほぼ同じ値動きをするように設定されている。⇔アクティブファンド

インフレーション

物の値段が継続的に上昇し、貨幣の価値が相対的に下がっていくこと。

SRIファンド(Socially Responsible Investment Fundの略)

運用上の投資基準として、財務的側面だけでなく、企業として社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)を果たしているかという社会的・倫理的側面も考慮して、長期的、持続的に成長する会社を投資対象に選ぶ投資信託のことをいう。SRIとはSocially Responsible Investmentの略で、社会的責任投資のこと。

SRIは、1920年代の米国で、一部のキリスト教系宗派で資金の運用にあたりアルコール、タバコ、ギャンブルなどに関連する企業を投資先から除外することから始まったとされている。投資先企業の社会的責任を問う形でSRIを実践する例では、1969年のベトナム反戦運動時に、ダウ・ケミカル社に対して、ナパーム弾の製造中止を求める株主提案が行われたことなどがあげられる。

S&P500

指数算出企業であるS&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している、米国の代表的な上場企業500銘柄で構成される株価指数。

SQ(特別清算指数)

日経225先物やTOPIX先物などの株価指数先物取引やオプション取引などを、決済最終日までに反対売買がなされたかった場合の清算指数として使用される指数のこと。

FX取引

為替証拠金取引。異なる2つの通貨を転換する取引。少額の証拠金で多額の取引が可能。

オーバーパー発行

債券などで、価格が額面を上回る状態をいう。債券は満期まで保有すれば、額面で戻ってくるが、オーバーパーで購入した場合、購入価格と額面との差額が償還差損となる。

しかし債券の保有者には利子が支払われるため、利子で償還差損を埋め合わせても、なお収益が期待できると判断した場合に、オーバーパーで債券を購入するメリットがある。

オプション取引

証券や通貨または商品などの特定の資産(原資産)を将来の決められた期日までに、そのときの市場価格に関係なくあらかじめ決められた価格(権利行使価格)で買う権利、または売る権利を売買する取引のこと。

原資産を買う権利についてのオプションをコールオプション、売る権利についてのオプションをプットオプションと呼び、それぞれの権利に対してつけられる価格のことをプレミアムという。

日本では「日経225オプション」というオプション商品がある。

オプション・プレミアム

特定の資産(原資産)を予め決められた価格(権利行使価格)で買う権利(コールオプション)または売る権利(プットオプション)に対してつけられる価値。オプション価格とも言う。オプションの買い手は権利行使価格で原資産を取引する権利を得る代わりにオプション・プレミアムを支払い、オプションの売り手は、権利行使価格で原資産を取引する義務を負う代わりにオプション・プレミアムを獲得する。

オプション・プレミアムは以下の要素によって変動する。

(1)満期までの期間(通常期間が長いほどプレミアムは高くなる)

(2)資産の価格変動の大きさ(通常変動が大きいほどプレミアムは高くなる)

(3)市場での時価と権利行使価格との差額(通常差額がプラスの場合、差額が大きいほどプレミアムは高くなる)

か行

買取請求

証券会社や銀行等金融機関の販売会社に対して、投資家が保有する投資信託(受益権)の買取を請求するもので、投資家は販売会社に受益権を売却したことになる。

販売会社が直接買い取るため、販売会社が買い取った受益証券(投資信託)を委託会社に対して解約請求するまでは、受益証券の信託財産は減少しない。

解約請求

ファンドを途中換金する方法の一つで、購入した販売会社を通して委託会社(ファンドを実質的に運用する会社)に対し、信託財産の解約実行を請求する方法。他の換金方法としては、買取請求がある。

2009年の税制改正後から、個人投資家の株式投資信託の換金(解約請求・買取請求)に関する課税上の取扱いが一本化され、解約、買取ともにすべて「上場株式等の譲渡所得等」となり、他の株式や株式投資信託の譲渡所得、配当金などと損益通算できるようになった。

個別元本方式

投資家が投資信託を購入した時の基準価額を個別元本といい、個別元本に基づいて課税される計算方式を個別元本方式という。追加型の投資信託では、投資家の購入日によってこの個別元本は異なる。換金時に適用される基準価額と「個別元本」の差額部分が収益とみなされ課税される。また、分配時に分配落ち後の基準価額が、個別元本を上回っている場合は、分配金の全額が収益の分配金(普通分配金)として課税され、個別元本を下回っている場合は、下回った部分が元本の払い戻し(特別分配金)として非課税となり、残りの額が普通分配金として課税される。

会社型投資信託

証券投資を目的とする投資会社(証券投資法人)を設立して、投資家(投資主)がその投資会社の発行証券(投資証券等)を取得する形態のものをいう。

価格変動リスク

市場で取引価格(時価)が変動することにより、投資した金融商品の価格が変動するリスクのこと。または投資した金融商品の価格が変動することにより、当初期待していた収益(リターン)が得られなくなる可能性(リスク)のことをいう。

 

確定拠出年金

私的年金の一つで、現役時代に掛金を確定して納め(拠出という)、その資金を運用し損益が反映されたものが老後の受給額として支払われる年金。

株式

会社が事業を営むために必要な元手資金を提供(出資)してくれた人たちに発行する証書。株式をもつ人を「株主(かぶぬし)」といい、「会社が活動して得た利益を配当として受け取る」ことや、「会社の経営に一部参加する(株主総会に出席して意見するなど)」ことができる。

株式の電子化

2009年1月5日から上場会社の株券電子化がスタートした。これにより、これまでの紙に印刷された株券は無効となり、以後株式は株券のやり取りはなくなり、保管振替制度のもとで株式の権利の帰属が振替口座簿の記録によって決まるようになった。

投資家にとっては株券の紛失・盗難といった危険がなくなり、上場会社にとっては、株券発行に伴うコストや事務作業が削減できる。

株式型投資信託

株式に投資できる投資信託のカテゴリーのこと。株式だけでなく、債券や派生商品、不動産なども運用の対象となるため、実際の投資対象は目論見書、運用月次レポート等で確認する必要がある。

株主優待

会社が株主への感謝を表すため、商品や金券、自社サービスなどを株主に対しプレゼントしてくれるもの。割当基準日という日に株主であれば株主優待が受けられる。

為替リスク

為替レートの変動に伴う投資元本棄損の可能性のこと。

カントリーリスク

国や地域において、政治・経済の状況の変化によって証券市場や為替市場に混乱が生じた場合、そこに投資した資産の価値が変動する可能性のことをいう。

特に国債などの場合、発行元の国が対外債務不履行を宣言して国家経済が破綻する場合も決して珍しいことではなく、その場合、国債価格は大きく毀損する可能性がある。一般的にカントリーリスクが高いほど、国債の金利は高くなる。

基準価格

投資信託1単位あたりの時価。この価格で購入または売却される。

記念配当

ある決算期に、通常行われる配当のほかに、会社の創業後○周年や上場などを記念して行われる配当のこと。通常の配当に上乗せされることが多い。配当を今後も引き上げるのではなく、あくまでも一時的なものであることを明示する効果がある。

期中分配金

投資信託の分配可能原資(投資信託が保有している資産から受け取る配当や利子などと、投資している資産の値上がり益などに、前期から繰り越されてきた分配金のストック(繰越分配可能原資)を加えた金額の合計のこと)の中から、ファンドの決算日に投資家に収益分配が行われる金額のこと。分配金の金額は、投資信託ごとに決められた分配方針に基づいて運用会社が決定する。

期待収益率

特定の資産について将来にわたる運用により獲得が期待できる平均的な収益率のこと。期待リターンとも呼ばれる。投資対象商品によって期待収益率は異なる。例えば、銀行の定期預金や国債の場合、リスクがやや低いため期待収益率も低い。一方で株式投資のようなリスクの高い投資商品の場合、リスク(不確実性)に対して、超過収益(リスク・プレミアム)が求められることから、期待収益率は高くなる。

キャピタルゲイン

投資商品の購入価格と売却価格の差額で出る利益のこと。株式・投資信託・不動産の値上がり益など。利益に対してどの程度税金がかかるかは投資商品の種類と投資期間によって細かく決められている。

キャピタルロス

株式や債券などの資産を購入した価格よりも低い価格で売却した場合、差額が損失となり、その差損をキャピタルロスという。

資産価格が最初に購入したときの価格を下回る方向に動けばその差額が含み損失となるが、その資産を売却することによって、損失(キャピタルロス)が確定する。

金利 

お金を貸し借りするときの手数料。貸し借りするもの自体がお金であるため、「元金の○%」という表し方をする。 →利率もほぼ同じ意味。

クローズド・エンド型投資信託

組み入れ資産の時価に基づく純資産価格での買い戻しや解約を原則として認めていない投資信託のこと。お金の出入りが少なく安定しているので、多少流動性に欠ける資産なども運用対象に入れやすいというメリットがある。

グロース運用

企業の成長性が市場平均よりも高いと期待される銘柄に投資する手法。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などから見て株価が多少高くても、今後の成長性を評価して投資するというスタンス。

クーポンレート

「表面利率」とも呼ばれ、債券の額面に対して、毎年受け取れる利息の割合のことをいう。「固定のもの」と「変動のもの」とがあり、固定利付債の場合、額面金額に対する1年分の利息がパーセントで示される。

新発債のクーポンレートは、格付けや発行年限、金利情勢などを反映して決められる。具体的には、各年限の市場(国債)の流通利回りをもとに、発行体の格付けなどを反映したリスク・プレミアムなどが上乗せされる。そのため、債券投資にあたっては、発行体の信用リスクを認識することが必要になる。

債券を購入する場合には、必ずしも額面で購入するとは限らないため、例えば、クーポンレートが4%の債券を102円で購入した場合、実質上の金利は4÷102=3.92%となる。このように、取得した債券価額に対する金利の利率のことを「利回り」と呼び、クーポンレートとは区別する。

契約型投資信託

運用会社と信託銀行が信託契約を結ぶことにより組成、運用される投資信託のこと。

購入手数料

投資信託を購入する際に支払う手数料。販売手数料とも言う。

交付目論見書

有価証券の発行者が、有価証券の募集や売出しの際に、投資家に交付するために作成する情報開示文書をいう。発行者や有価証券の内容などに関する説明が記載されている。金融商品取引業者が、募集や売出しによって有価証券を販売する際には、投資家に目論見書を交付しなければならないことが法令で定められている。

公募投資信託

不特定かつ多数(50人以上)の投資家を対象とし、広く一般に募集する投資信託のことを指す。銀行や証券会社などの金融機関で販売され、投資家は少額から出資することができる。

1998年の証券投資信託法(現在の投資信託及び投資法人に関する法律)の改正により、私募投資信託制度が導入されたことにより、投資信託は募集の方法によって公募投資信託と私募投資信託に分類されることになった。

 

公社債投資信託

投資対象に株式を一切組み入れず、安全性の高い公社債(国債、地方債、社債等)で運用することを約款上で規定した証券投資信託のことをいう。中期国債ファンドやMMF(マネー・マネージメント・ファンド)、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)などの商品がこれにあたる。

コーポレートガバナンス・コード(Corporate Governance Code)

2014年に日本政府が成長戦略として掲げた3つのアクションプランの一つ「日本産業再興プラン」の具体的施策である「コーポレートガバナンス(企業統治)」の強化に基づき、上場企業がコーポレートガバナンスを実行する上での規範を定めたもの。

2015年3月5日に金融庁は、コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議による「コーポレートガバナンス・コード原案」を公表。これを受けて、東京証券取引所は上場制度を改正し、「コーポレートガバナンス・コード及び改正後の有価証券上場規程等」を2015年6月1日から上場企業に対して適用した。

本コードは、5つの基本原則で構成され、(1)株主の権利・平等性の確保、(2)株主以外のステークホルダーとの適切な協働、(3)適切な情報開示と透明性の確保、(4)取締役会等の責務、(5)株主の対話、に関する指針が示されている。

本コードは、法的拘束力は無いが、コンプライ・オア・エクスプレイン(Comply or Explain)の精神の下、原則を実施するか、さもなければ実施しない理由を説明するかを求めている。

本改正により、従来からあるコーポレートガバナンス報告書の開示項目に加え、政策保有株(持ち合い株)に関する方針や取締役会に関する開示情報などの項目が追加された。また、会社の持続的成長・中長期的企業価値向上に寄与する独立社外取締役を2名以上選任することなどが上場制度に盛り込まれた。

個人向け国債

個人投資家を対象に販売される国債。1万円という小額から始められる。“固定金利5年満期型”と“変動金利10年満期型”の2種類があり、証券会社や銀行を通して購入できる。

通常の国債は債券市場で日々売買されており、株式のように値下がりして元本割れする可能性もあるが、個人向け国債は、国が額面金額で買い取りを保証しているため、元本割れすることがないが、一定期間中途解約が出来ないなどの制約がある。

コスト・プッシュ・インフレ

原材料費や賃金などの生産コストの急激な上昇が原因となって引き起こされるインフレのこと。供給サイドである企業側が生産コストの高騰による利益減少を防ぐため、供給価格を引き上げることが原因。海外からの輸入原材料の価格上昇によって生じるインフレを「輸入インフレ」と呼んで区別する場合もある。

それに対して、好景気により商品がよく売れることで需要が供給を超え、商品の値段が上がる需要サイド要因のインフレをディマンド・プル・インフレと呼ぶ。

固定金利と変動金利

決められた預け入れ期間(ローンなら返済期間)中において、当初約束された金利が変わらないのが固定金利。変動金利は、市場や金融機関の都合で、定期的に、又は随時、金利が見直されるもの。

固定金利

固定金利とは、購入時の金利が満期まで変わらないものをいい、代表的なものとして公社債(変動利付債を除く)等がある。

現在金利がピークと判断されるときには、今後金利が下がることが予想されるため、固定金利で、かつ長期の商品が有利となる。

コモディティ

商品先物取引所などで取引される「商品」のこと。原油、貴金属、農産物など。

さ行

債券

国や県・企業などが、お金借りるために発行する借用証書のこと。額面当たりの利率は、発行する時点で決まっている。発行元が破産しない限り、額面金額が保証されている。「額面100万円」の債券でも、市場で売り買いできるものは102万円や98万円といった値段が付くことがあり、購入金額=額面金額にはならない。

裁定取引

同一の価値を持つ商品の一時的な価格差が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を得ようとする取引のこと。機関投資家などが、リスクを低くしながら利ざやを稼ぐ際に利用する。株価指数等の現物価格と先物価格を利用した取引などが代表的な例だが、為替、金利、商品(コモディティ)など、さまざまな市場で行われている。

裁定取引は、機関投資家などが大きな資金でサヤ抜きを狙う手法として使われるのが一般的なため、その取引が市場全体に与える影響も比較的大きく、マーケットを見るうえでは、その動向もチェックしておくことが有効となる。裁定取引は、その取引を積極的に行う市場参加者が増えるほど、市場の歪みが短時間で解消される方向にはたらくため、適正な価格形成に役立っているともいわれている。

先物

「ある商品を、将来(3ヵ月後など)に決められた価格で取引する契約」という金融商品。売りも買いも両方できるため、これから価格が下がっていくと思う場合にも、利益を出せることがある。専門知識が必要で、リスクの高い投資商品。

先物取引

予め決められた日(決済期日)に、取引の時点で決められた価格で商品を売買することを約束する取引のこと。「買い」からも「売り」からも取引を始めることができる。売買される商品は、大豆やとうもろこしといった農産物や石油、貴金属、株価指数(日経225先物など)、金利などがある。

約束の履行を確実なものにするために、実際の取引の10%程度の証拠金を差し入れる「証拠金取引」の一つで、レバレッジ効果がはたらくため、高いリターンが得られる可能性もある代わりにリスクも高くなる。

サステナビリティ

持続可能性のこと。従来は環境問題において用いられることが多い言葉であったが、1987年の環境に関する国連の委員会において、「Sustainable Development(持続可能な発展)」という単語が用いられて以降、企業の社会的責任(CSR)に係わる重要な要素として用いられるようになった。Sustainable Development(持続可能な発展)は、「将来世代のニーズに応える能力を損ねることなく、現在世代のニーズを満たす発展」と定義されている。これに基づき、企業にも地球環境の保全や社会的制度・秩序の維持・発展に貢献しつつ、自らも社会に認められて長期的な繁栄を目指すという取り組みが求められるようになった。

サムライ債

海外の発行体(国際機関、外国の政府・政府系機関・地方公共団体、外国民間企業等)が、日本の投資家向けに日本国内市場で発行する円建ての債券のこと。購入金や利子や償還金の支払いなどが全て円で行われるので、為替リスクがない。

円建てであっても、日本国外で発行されるものは「ユーロ円債」と呼ぶ。ここでいう「ユーロ」は、通貨が自国市場以外で取引される場合に、その取引市場を「ユーロ市場」と呼ぶことに由来しており、欧州統一通貨であるユーロとの直接的な関係はない。

CSR(Corporate Social Responsibilityの略)

企業の社会的責任のこと。企業の責任を、利益を上げて法的責任を果たすという経済的・法的側面だけでなく、企業活動を通じて地域や社会の要請に対する積極的な貢献にまで広げようとした考え方。社会・環境への価値追求と事業活動そのものを統合させ、環境・社会面の考慮と経済的リターンは両立させるべきものだという考え方にもつながっている。

2010年11月、国際標準化機構(ISO)は、社会的責任(Social Responsibility)に関するガイドラインとしてISO26000を発行した。その中で「企業の社会的責任の目的は持続可能な発展(サステナビリティ)に貢献すること」と規定し、企業は利益を追求するとともにその持てる力を社会的課題の解決に向けて、社会の持続可能な発展に寄与すべきであるということを示した。日本では経団連がISO26000の考え方を取り入れて改定した企業行動憲章が、企業のCSR活動のガイドラインとして活用されている。

CDS(Credit Default Swapの略)

企業の信用リスクを取引するクレジット・デリバティブ(credit derivative)の一種で、債権の譲渡を伴わずに信用リスクをヘッジできるスワップ取引のことをいう。例えば、A社の債権者であるB社はA社の信用リスクを負うが、A社のCDSをC社から購入することで、たとえA社が倒産しても、A社の債務をC社に肩代りしてもらうことができる。このとき、A社の信用リスクが高くなればCDSの価格(プレミアム)は上がり、信用リスクが低くなればプレミアムは下がる。

GDP(国内総生産 Gross Domestic Productの略)

1年間同じ国に住んでいる人々によって新たに生み出された生産物やサービスの付加価値の合計のこと。日本企業が海外で生産した商品やサービス、商品の原材料費などは含まれない。GDPは生産数量に市場価格をかけて生産されたものの価値を算出し、そのすべてを合計することで求められるが、単純に合計したものを名目GDPといい、そこから物価の変動による影響を取り除き、その年に生産された財の本当の価値を算出したものを実質GDPという。

また、GDPの前年度と比べた増減を見ることで、国内の景気変動や経済成長を推定することができるが、それを「%」で表したものを経済成長率という

CPI(消費者物価指数 Consumer Price Indexの略)

消費者が購入する商品・サービスなどの物価の動向を把握するための統計指標で、総務省から毎月発表されている。全国と東京都区部の2種類の指数がある。

全ての商品を総合した総合指数(CPI)の他、価格変動の大きい生鮮食品を除いた500品目以上の値段を集計して算出される「コアCPI」や、食料(酒類を除く)及び石油・石炭・天然ガスなどのエネルギーを除いた「コアコアCPI」がある。

「コアコアCPI」は、天候や為替レート等による変動要因を排除することで経済要因のみによる物価変動を把握しやすいようにした指数で、世界的には中央銀行等での金融政策における判断材料として使用されるのはこの「コアコアCPI」である(尚、日本のコアコアCPIは世界的にはコアCPIと呼ばれるものに相当する)。

時価総額

個別株式や投資信託などが時価で総額いくらになっているかを示す金額。株式の場合、株価×発行済株式数で求められる。投資信託の場合は、基準価格×購入口数の総数。時価総額が増えるのは、基準価格が上がった場合と、発行数(購入数)が増えた場合。

自己資本比率

総資本(資本+借入)のうちどの程度が自己資本(株主資本)で占められているかを示す指標。自己資本比率が大きいほど、その企業の運営は安定しているといえる。

私募投資信託

少数(50人未満)の投資家、あるいは省令で定められた適格機関投資家を対象として募集する投資信託のことを指す。

1998年の証券投資信託法(現在の投資信託及び投資法人に関する法律)の改正により、私募投資信託制度が導入され、私募投資信託の設定が可能になった。

私募投資信託は、公募投資信託と比較して解約の頻度が低いので、長期的な視野に立った運用計画が立てやすいというメリットがある。

シャープレシオ

超過リターン(安全資産から得られる収益を上回った超過収益)をリターンの変動度合い(=リスク)を示す標準偏差で割ったもので、この数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いことを意味する。

ファンドの場合、

シャープレシオ = (ファンドの平均リターン-安全資産利子率) ÷ 標準偏差

で計算され、安全資産利子率(リスクフリー・レート)には、日本では無担保コールローン(金融機関相互間の超短期の資金の融通)や長期国債のレートなどが使用される。

異なる投資対象を比較する際に、同じリスクならどちらのリターンが高いかを比べるための指標となる。リスク調整後のリターンを測るものとして、投資信託の運用実績の評価などにも利用される。

資本資産評価モデル(CAPM)の創始者であるウイリアム・シャープ博士が考案したことから、シャープレシオと呼ばれている。

ショーグン債

海外の発行体(国際機関、外国の政府・政府系機関・地方公共団体、外国民間企業等)が、日本国内市場で発行する外貨建ての債券のことをいう。金利が通常の外貨建て債券なみの水準であり、資金の払込みや利子の支払い、元本の償還も全て外貨で行われ、発行場所が日本であるということ以外、その性質は通常の外貨建て債券と同じである。

発行通貨の自国市場以外の市場で発行される債券であるため、ユーロ債の一つに位置付けられる。

受託会社

投資信託の場合、投資信託委託会社(運用会社)からの委託を受けて、その指図に基づいて信託財産の保管・管理を行う金融機関のことで、主に信託銀行を指す。受託者は信託財産の名義人となって自己の名前で管理するだけで、信託財産の運用実績や成果については責任を負わない。

収益分配金

投資信託の決算期ごとに投資家に分配される収益金のことをいう。投資信託の運用益から経費(信託報酬等)を控除した後、投信会社(委託会社)が信託約款で定める収益分配方針に基づき投資家に分配される。この収益分配金が分配の都度支払われる投資信託を分配型、再投資されるものを無分配型という。

追加型投資信託における収益分配金は、普通分配金と特別分配金(元本払戻金)に区別される。普通分配金とは、運用において利子・配当金や売買益等から得ることができる分配金のことをいい、課税扱いとなる。一方で特別分配金とは、収益調整金(追加設定で口数が増加すると、信託財産全体の運用収益が変わらないにも関わらず、1口当たりの収益が減少し、決算時の分配原資が薄まることになるが、これを防ぐために追加信託金の元本のうち、既発生収益相当分は元本計上しない。この既発生収益相当分元本のことを収益調整金という。既存の投資家のこれまでの収益を減らすことを防ぐと共に、新規の投資家がこれまでの経費を負担することを避けることを目的とする。運用報告書上は追加信託差損益金として記載される)を原資として支払われる分配金のことをいい、税法上は元本の払戻しとみなし非課税扱いとなる。

上場廃止

会社が上場の基準をクリアできなくなり、上場の資格を失うこと。会社が倒産する場合、債務超過などで上場の資格を失う場合、買収・統合などでもとの会社がなくなる場合などがある(他に、自主的に上場をやめるケースもある)。

証券会社

株などの有価証券の販売、引き受け、仲介などを行う企業のことをいう。日本では金融商品取引法で規定している金融商品取引業者のうち第一種金融商品取引業を行う企業を指し、有価証券関連業として定義される。

主な業務としては、投資家の売買注文を証券取引所に伝えるブローカー業務や、証券会社自身が株式の売買を行うディーラー業務、発行証券を買い取って投資家に売るアンダーライター業務、発行証券を一時的に預かって投資家に売るセリング業務などが挙げられる。

信託銀行

一般の銀行業務と併せて信託業務を行う銀行のことで、顧客の現金だけでなく、株や債券などの金融資産、不動産などを預かり、管理、運用を行う。

投資信託の仕組みの中では、投資家から集めた資金を管理し、運用会社からの指示で資産の売買を行っている。仮に信託銀行が破綻した場合でも、信託財産は信託銀行自身の財産とは区分して管理(分別管理)することが法律で義務づけられており、投資家の資産はすべて保護される。

信託財産

投資信託が保有している資産のこと。投資信託は運用方針に従って投資家から集めた資金で株式や債券などの資産を売買する。投資信託が保有する信託財産は信託銀行に預けられ、運用会社からの指示によって売買される。

信託財産留保額

投資信託を解約する際に投資家が支払う費用のことで、手数料のように運用会社や販売会社の収益とはならず、売却時のペナルティ料として投資信託に残す財産のことをいう。投資信託が保有する株式や債券などの資産を換金するためには、手数料等の費用が発生するが、この費用を解約時に投資家が負担することで、投資信託を保有し続ける投資家へ迷惑をかけないようにする制度。留保額は基準価格や分配金に反映される。

信託報酬

投資信託の管理・運用のために、投資家が投信信託を保有中支払い続ける費用のこと。投資信託の種類によって信託報酬は異なる。一般的に特定の指数への連動を目指すインデックスファンドのほうが、ファンドマネージャーの手腕に依存するアクティブファンドより信託報酬が安い。信託報酬は、投資信託を販売する販売会社、信託財産を管理・運用する信託銀行、運用の指示を出す運用会社で分配される。

投資家が負担する費用には、保有中にかかる信託報酬の他、購入時にかかる販売手数料や解約時にかかる信託財産留保額がある。

信用取引

一定の保証金(委託保証金)を証券会社に担保として預けることにより、保証金の数倍の金額の株式取引ができる制度のこと。少ない元手で大きな利益をあげる可能性があるとともに、通常の株式取引では行えない「売り」からの取引が行えるので、下落局面でも利益を得る可能性がある投資機会を提供している。

保証金は現金だけでなく、株や債券などの有価証券も担保として利用することができる。

信用取引は一般信用取引と制度信用取引に区分される。一般信用取引とは、証券会社側で決めた金利や返済期限に基づき投資家と証券会社の間で結ぶ契約のことをいう。一方、制度信用取引とは、証券取引所が公表している制度信用銘柄選定基準を満たした銘柄のみを対象としておこなわれる信用取引のことで、返済期限は6ヶ月以内と決められている。金利も証券取引所ごとに決められたものとなっており、通常、一般信用取引に比べて低めに設定されている。

信用リスク(発行体リスク)

債務者が財政難、経営不振などの理由により、債務不履行(利息や元本などをあらかじめ決められた条件で支払うことができなくなること)が起こる可能性をいう。

信用リスクは、債務者のリスクが反映されるあらゆる取引に波及するリスクであり、信用リスクにさらされている金融商品としては、貸出債権や国債、社債、金融債等の債券、株式やクレジット・デリバティブなどが挙げられる。

信用リスクを知るためには、信用格付が指標となる。信用格付は、ムーディーズやスタンダード&プアーズなどの格付機関が特定の有価証券や債務者の信用リスクを判断し、信用リスクの程度を信用力が高いものから順にAAA、AA、A、BBB、BB、B、CCC、CC、Cなどの記号で表す。

スイッチング

投資信託間の乗り換えのことをいい、スイッチングできる投資信託間では、乗り換えする投資信託の手数料が無料または割引になるなどの優遇がある。具体的な商品としては、同一の投資信託で為替ヘッジありとヘッジなしのタイプの乗り換えや、投資目標によって資産配分が複数用意されているライフサイクル型の投資信託の「債券重視型」、「株式重視型」などのコース間のスイッチングや(トル)、ブルベア型の投資信託で、ブル型とベア型のコース間のスイッチングなどがある。

切り替え時に信託財産留保額などを徴収される場合があり、頻繁にスイッチングをすると、その分資産が目減りしてしまう場合もある。

スイングトレード

株価の動きだけを見て、短期間(数日~数週間)の売買を繰り返し、利益を出そうとする投資方法。期間が数週間~数ヵ月のポジショントレードというものもある。

スタグフレーション

景気が後退していく中でインフレーション(物価上昇)が同時進行する現象のことをいう。景気停滞を意味するスタグネーション(Stagnation)とインフレーション(Inflation)を組み合わせた合成語。通常、景気の停滞は、需要の落ち込みを伴うことからデフレ(物価下落)要因となるが、原油などの原材料や素材関連の価格上昇などによって不景気の中でも物価が上昇することがあり、この現象のことをスタグフレーションいう。景気後退で賃金が上がらないにもかかわらず物価が上昇し、資産価値が減っていくという、生活者にとっては厳しい経済状況である。

スチュワードシップ・コード(Stewardship Code)

機関投資家が、投資先企業の中長期的な成長を促すために、投資先企業に対して監視や対話などを行う際に求められる行動規範のこと。2010年にイギリスで初めて定められた。日本ではこれを参考にして、金融庁が2014年2月に日本版スチュワードシップ・コード(「責任ある機関投資家」の諸原則)を制定・公表した。

投資先企業の企業価値を向上し、受益者のリターンを最大化する狙いの下、(1)受託者責任の果たし方の方針公表、(2)利益相反の管理に関する方針公表、(3)投資先企業の経営モニタリング、(4)受託者活動強化のタイミングと方法のガイドラインの設定、(5)他の投資家との協働、(6)議決権行使の方針と行使結果の公表、(7)受託者行動と議決権行使活動の定期的報告、を行うべきとする7つの原則で構成されている。

スチュワード(steward)とは執事、財産管理人の意味。

法的拘束力に縛られない自主規制であるが、コンプライ・オア・エクスプレイン(Comply or Explain)として、各原則を順守するか、順守しないのであればその理由を説明するよう求められている。

スペキュレーション取引

投機取引とも呼ばれ、様々な相場変動を活用して、売買によるキャピタルゲインの取得を目的とした取引のことをいう。実需を裏付けとした安定的な商品売買を目指すのではなく、株式や為替や商品の価格変動によって生じる差益だけを得ることに主たる目的としている。

スワップ取引

デリバティブ取引の一つで等価のキャッシュフローを交換する取引の総称。スワップの代表的な商品としては、金利スワップ、通貨スワップ、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)がある。

金利スワップは、同じ通貨の異なる種類の金利を交換する取引のことをいう。例えば、変動金利建て借入れを行った場合、元本と期間が同一の固定金利と交換する金利スワップを使うことで、金利の上昇リスクを回避することができる。

通貨スワップは、異なる通貨の異なる種類の金利を交換する取引のことをいう。例えば、ドル建て債券を購入した場合、利息と償還元本がドル建てで行われるが、為替変動リスクを回避したい場合、通貨スワップを同時に使うことで、円建て債券投資を行った効果を生み出すことができる。

請求目論見書

投資家が請求した場合に、交付することが義務付けられている目論見書のことで、ファンドの詳細情報として、ファンドの沿革、管理や運営についての概要、受益者の権利についての説明、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表や純資産額計算書を含む詳しいファンドの経理状況などが記載されている。

セレクトファンド

投資先や運用スタイルなどが異なるいくつかのファンドをひとまとめにして、その中から投資家が自由に選んで投資できる仕組みのファンドのこと。セレクトファンドの中で低率もしくは無料の手数料で乗り換え(スイッチング)ができるため、取引コストを抑えながら、相場状況に臨機応変に対応することができる。また、資金の待機専用ファンドであるマネーポートフォリオが同時に設定されているものもあり、相場変動があるときなどに、投資資金を一時的に当該ファンドに待機させることで、相場変動リスクを回避することができる。

セレクトファンドには、国内株式を業種・産業・テーマ別などに区分して構成する「業種別選択型」や、時価総額等の規模別に区分して構成する「規模別選択型」、投資地域別に区分する「地域別選択型」などがある。

 

た行

TIBOR(タイボー:東京銀行間取引金利 Tokyo Interbank Offered Rateの略)

東京市場における銀行間平均取引金利のこと。全銀協TIBOR運営機関が、各リファレンス・バンク(レート呈示銀行)から呈示されたレートを集計し、営業日ごとに公表している。無担保コール市場の実勢を反映した日本円TIBORと、日本のオフショア市場の実勢を反映したユーロ円TIBORの2種類がある。各リファレンス・バンクが呈示するレートは、例えば、三井住友銀行の場合、「三井住友銀行TIBOR」と呼び、全銀協TIBORとは異なる条件となる場合がある。

たこ足配当

企業が原資となる十分な利益がないにもかかわらず、過分な配当金を出すことをいう。配当金の原資の一部を、資産売却や、積立金の取り崩しなどにより捻出するため、財務状況の悪化を伴う場合が多い。タコが自分の足を食べるのに似ていることから、このように表現される。

単位型(ユニット型)投資信託

最初の募集期間だけに購入機会が限られ、設定後は償還まで資金の途中追加ができない投資信託のこと。あらかじめ決められた信託期限があり、満期が到来したら自動的にすべての信託財産が換金され、投資家に持ち分に応じた資金が払い戻される。追加購入が制限されることにより、純資産が大きく変動しにくく、安定的な運用ができるというメリットがある。

同じ投資方針で定期的に募集・設定される「定時定型投資信託」や、投資家のニーズやマーケット環境に応じてスポットで設定される「スポット型投資信託」などがある。解約については、いつでも解約できる商品もあるが、ある一定期間(クローズド期間)解約ができない商品も多く、条件は商品ごとに異なる。

これに対し、当初募集期間以降でも購入が可能な投資信託を、追加型投資信託という。

追加型(オープン型)投資信託

運用開始後もいつでも購入可能な投資信託のこと。当初募集期間中は、それぞれの投資信託で決められた価額での購入になるが、運用開始後は、時価である基準価額で購入することができる。信託期間が無期限もしくは長期(10年など)である反面、いつでも時価で換金ができることから、投資家はタイミングを見て取引をすることができる。運用面でも、時間的な分散投資が容易であるなどのメリットがある。

これに対し、当初募集期間のみしか購入できない投資信託のことを単位型投資信託という。

通貨選択型ファンド

投資対象資産(株式や債券など)に加えて、円以外の投資対象通貨を選択することができるように設計された投資信託のこと。

投資対象資産の価格変動や配当等による収益のほか、為替取引によるプレミアム(金利差収益)や、選択した通貨の対円レートの上昇分の為替差益を得ることが期待できる(ただし、対円レートが下落(円高)に動いた場合には、為替差損が発生することになる)。

一般に通貨選択型ファンドの投資対象資産は、投機的格付が付与されることが多いハイ・イールド債や、新興国債券など、ハイリスク・ハイリターンの資産が多い。

TOB(株式公開買付 Take Over Bidの略)

上場会社の株式を、あらかじめ買付価格、買付予定数、買付期間等の条件を公告し、条件に同意した株主から市場外で買い付ける公開買付けのことをいう。

会社の支配権等に影響を及ぼすような、市場外における株式の買い付けについて、透明性・公正性を確保する観点から、金融商品取引法により定められた制度。株主に対して平等に株式の売却機会を提供することによる、投資者の保護を目的としている。

発行会社自身が自社株に対して公開買付けを行うケースのほか、第三者が対象会社の経営陣から賛同を得て行われる「友好的公開買付け」や、対象会社の経営陣から賛同を得ないで行われる「敵対的公開買付け」がある。

TTB(電信買相場 Telegraphic Transfer Buying Rateの略)

金融機関が顧客から外貨を買う(=顧客が外貨から円へ両替する)際のレートのことをいい、TTM(金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレート)から為替手数料(通貨を交換する際に顧客が支払う手数料)を引いて算出する。海外旅行から帰国する際や、外貨建て金融商品の売却時などにこのレートが適用される。TTMは金融機関によって異なる。手数料は、外貨の種類や取扱金額、また金融機関によって異なる。

TTM(電信仲値相場 Telegraphic Transfer Middle Rateの略)

金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレートのことをいう。「電信仲値相場」や「公表仲値」、または「仲値」とも呼ばれる。金融機関が毎営業日9時55分のインターバンク市場の為替取引実勢レートを参考にして決定し、午前10時頃に発表している。その後に過大な為替変動がない限り、当日中、適用される。金融機関によってTTMは異なる。TTMは対顧客向けの為替レートであるTTS(電信売相場)とTTB(電信買相場)の中間値になる。

TTS(電信売相場 Telegraphic Transfer Selling Rateの略)

金融機関が顧客へ外貨を売る(=顧客が円から外貨へ両替する)際のレートのことをいい、TTM(金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレート)に為替手数料(通貨を交換する際に顧客が支払う手数料)を足して算出する。海外旅行に行く際や、外貨建て金融商品を購入する際などに、このレートが適用される。TTMは金融機関によって異なる。手数料は、外貨の種類や取扱金額、また金融機関によって異なる。

ディスインフレーション

景気循環の過程で、金融政策等により物価の上昇率を低下させることに成功し、インフレーションからは脱したが、需要減退を伴うデフレーションには陥っていない状態のことをいう。

バブル崩壊後の日本経済は、長くこのディスインフレーションにあったとされる見方もある。なぜなら、バブル期以降の日本経済は景気後退が長期化し、賃金上昇率が低下したが、円高が進行したことで輸入コストの低下をもたらし、物価の強い安定化要因となるとともに、実質賃金の安定化ももたらした。このように低位だが安定した物価により、デフレスパイラルは発生しておらず、ディスインフレーションの状態にあったという見方である。

デイトレ

1日で株の売買を終わらせて利益を出そうとする投資方法。一般的に数時間から数日程度の短期売買を繰り返すことを指す。

定性評価

投資家が投資対象の選択・検討時に数値に表れない部分を分析することをいう。投資信託などの運用成績の評価にあたっては、委託会社(実質的な運用会社)の運用哲学、運用体制、リスク管理体制、ファンド・マネージャーの資質、人事制度などが対象となる。株式や債券等の選択時には、経営方針や人事制度、社風などが分析対象となる。

定量評価が過去のデータに基づいているのに対し、定性評価では、将来の変化に対する推測のための材料が提供される。両者は補完関係にあるといえ、定量評価と定性評価の両面から分析を行うのが合理的である。

定量評価

投資家が数値指標を参考にして運用対象を評価する方法のこと。一般的に個別の投資信託の運用評価を行う際には、シャープレシオ等を分析対象とする。また、株式等の選択時には、製品の市場占有率や売上げの変化率といった事業の強さを示す数値、営業利益、ROEといった財務指標、PERやPBR、配当利回りといった株価指標、売買高などの流動性を示す指標などを分析対象とする。

ディマンド・プル・インフレ

景気拡大や貨幣量の増大などで経済の総需要が高まり、供給が追いつかなくなってしまうために生じる物価上昇現象(インフレーション)のこと。

通貨量(マネーストック)は、景気が好調であるときに拡大するが、好景気で需要が拡大して物価が上昇すると、企業収益が増える。すると賃金(所得)が増えて、さらに需要が拡大する、という好循環が生まれる。このように、ディマンド・プル・インフレは、経済の好循環をもたらすところに特徴がある。

ディマンド・プル・インフレが発生する要因としては、景気の好循環だけでなく、政府や中央銀行が行う財政政策(公共事業等)や金融政策(金融緩和等)などがある。特に、公共事業が原因のインフレを財政インフレ、金融緩和の行き過ぎが原因のインフレを信用インフレと呼ぶことがある。

逆に、生産コストの高騰による供給サイド要因のインフレのことを、コスト・プッシュ・インフレと呼ぶ。

デフレーション

物価が全般的かつ持続的に下落する現象のこと。「デフレ」と略されることが多い。価格下落が急激であっても、それが一部の商品にとどまる場合や、短期的な場合はデフレとは言わない。株や土地などの資産価格の下落を指して、「資産デフレ」という場合もある。デフレはモノの価値に対する貨幣価値が上昇する現象であり、逆にモノの価値に対する貨幣価値が下落する現象のことをインフレーション、またはインフレという。

デフレスパイラル

物価の下落が景気に悪影響を与え、それがさらなる物価の下落を招くという形で、相互に影響しながら加速度的に景気が悪化していく現象をデフレスパイラルという。

デフレ下では、キャッシュを大切にして、消費や投資などを控えるようになる傾向がある。また、負債の実質的な価値が上がってしまうため、企業においては、手持ちのキャッシュフローを投資に振り向けず、負債の返済を優先する(バランスシート調整)傾向がある。こうした消費行動や企業行動の委縮が景気の悪化を加速する場合が多い。

また、デフレ時には名目賃金の下方硬直性が起こりやすい。通常は、物価の変動に較べて賃金の変動が遅行するため、物価がプラスのときの賃上げと、物価がマイナスのときの賃下げでは、実質ベースでみると後者の方が有利の場合が多いが、被雇用者は感覚的には名目賃金の下落の方に、より強い抵抗感を覚えやすい。このため、デフレ下では労働分配率が上昇して、企業収益を圧迫しやすくなる傾向がある。以上のような要因などにより、デフレスパイラルが起きると考えられている。

投資対象

将来のリターンを期待して、お金や時間などの価値を投入する対象のこと。

投資哲学

投資判断の拠り所にする指針のこと。一般に運用の一貫性・安定性はポジティブに評価されやすいため、ファンドなどでは運用における投資哲学に依拠して一貫性のある投資判断をすることが多い。

例えば、アクティブ運用の典型的な投資哲学としては、「バリュー投資」(割安株投資)と「グロース投資」(成長株投資)が有名であり、これらの概念は、運用スタイルという言葉で呼ばれることがあり、それぞれに合わせたベンチマークも考案されている。

バリュー投資の投資哲学は、「企業価値から決まる株式の真の価値よりも株価が安く放置されている企業の株に投資すると、株価が真の価値に近づくはずであり、その過程で他の投資家よりも大きなリターンを得ることが出来る」という考え方である。

一方、グロース投資の投資哲学は、「今後の利益成長率が高い企業の株に投資すると、利益成長を株価が折り込んでいく過程で高いリターンが実現するはずであり、その過程で他の投資家よりも大きなリターンを得ることが出来る」という考え方である。

投資信託運用会社

投資信託をつくり、運用している会社。

トップダウン・アプローチ

投資信託などで組み入れ銘柄を選択する際に用いられるアプローチのひとつで、まず経済成長率や為替・金利動向などのマクロ経済見通しに従って、どのような国や地域の資産に配分するかを決定し、その後、業種別の分析に従って、その資産配分の枠の中で選択する業種を絞り、その業種の中で該当する個別銘柄を決めるという運用方法のこと。マクロの視点から入って、順にミクロな視点に移っていくことから、トップダウン・アプローチと呼ばれる。

騰落率

一定期間内に、基準値から価格がどれだけ上がったか(下がったか)を、割合(%)で表したもの。

TOPIX

東京証券取引所第一部上場全銘柄を対象として、各銘柄の浮動株数に基づく時価総額を合計して算出・公表している株価指数のこと。日経平均株価と並ぶ、日本の代表的な株価指標の一つ。1968年1月4日を基準日として、当時の時価総額を100として算出している。

東証1部全銘柄で計算しているので、日経平均株価(225銘柄)よりも市場全体の値動きを表しているといえるが、時価総額の大きな銘柄(大型株)の値動きの影響を受けやすいといった特徴がある。国内株式で運用される投資信託のベンチマークとしては、日経平均株価よりもTOPIXのほうが多く使われている。

トラッキング・エラー

「アクティブリスク」とも呼ばれ、ポートフォリオのリターンとベンチマークのリターンとの乖離の大きさを示す指標のこと。

これは、目標とするベンチマークの収益率と運用するポートフォリオの収益率との差(超過収益率)の標準偏差を取った値であり、その計算方法に基づき、実績の収益率から計算する「実績トラッキング・エラー」と、モデルを用いて推定する「推定トラッキング・エラー」に区別される。通常、この乖離が大きいほど、運用するポートフォリオが、ベンチマークに対してリスクを大きく取っていることを意味する。

トラッキング・エラーは、投資信託の運用成果の評価などに使われる。投資信託の場合、この数値が大きいほど、ファンドのリターンがベンチマークから乖離していることを意味する。例えば、インデックスに連動することを目指す、パッシブ運用のインデックス・ファンドでは、推定されるトラッキング・エラーを極力小さくするように運用が行われ、運用実績の定量評価においても、実績トラッキング・エラーが小さいほど優れた運用と評価される。

な行

は行

ハイパー・インフレーション

一般的には、急速な勢いで進行するインフレーションのことをいう。国際会計基準の定義に基づくと、3年間で累積100%を超えるインフレーションのことをいう。

過去には、ドイツで1922~23年に物価が1億倍を超える例や、1945年にハンガリーで月間インフレ率が2万%を記録したことがある。近代では1986年にブラジル、1989年にアルゼンチン、2006年にジンバブエでも発生している。ジンバブエでは、2006年6月から1年間でジンバブエの証券取引所の株価指数が約4万%上昇し、2015年6月には法定通貨のジンバブエ・ドルが廃止され、3.5京ジンバブエ・ドル=1米ドルのレートで回収された。1980年の導入時のレート(0.68ジンバブエ・ドル=1米ドル)と較べると、約5京分の1に下落したことになる。

インフレには、需要が過大となることにより引き起こされるもの(ディマンド・プル・インフレ)、供給側のコスト増によるもの(コスト・プッシュ・インフレ)、通貨の流通量の増大に伴うもの、の主に3種類があるが、ハイパー・インフレーションでは、これらのインフレーションの要因が複合的に、過剰に、急速に起りやすい。

パッシブ運用

投資信託などの運用手法による分類のひとつで、運用目標とされるベンチマーク(日経平均株価やTOPIXなどの指標)に連動する運用成果を目指す運用手法のことをいう。インデックス・ファンドやETFなどの運用手法として用いられる。一方、ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用手法のことを「アクティブ運用」といい、一般的に、投資対象がほぼ同じファンドの場合、アクティブ運用よりもパッシブ運用のほうが、ベンチマークに従って機械的に運用できる分、販売手数料や信託報酬などのコストが低くなっている。

バランスファンド

株式だけや債券だけという特定の種類の資産に偏ることなく、複数の種類の資産や市場へバランス良く投資する投資信託のこと。少額からでも分散投資の効果が得られるという特徴がある。

バランスファンドの中には、国内株式と国内債券の2つの資産に分散しているものや、外国株式、外国債券を加えた4つの資産に分散しているものなどさまざまなバリエーションがある。また、複数の投資信託で運用を行うファンド・オブ・ファンズ形式のものもある。一般的に分散している資産の種類が多い、また、株式の組み入れ比率が少ないほど、リスク(=収益率の変動幅)が低いとされる。

バリュー運用

投資信託などの運用手法のひとつで、企業価値などから考えて現在の株価が割安と判断される銘柄に積極的に投資する手法。代表的な投資指標であるPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などを用いて判断し、これらの数値が相対的に低い銘柄を投資対象とする。

PER(株価収益率:Price Earnings Ratioの略)

企業が実際に出した利益に対して、株価が割高か割安かを判断する為に使われる、代表的な指標のひとつ。企業の税引後の利益を発行株数で割ると、「1株当たりの利益」が出ます。現在の株価を、この「1株当たりの利益」で割るとPERが計算できる。PERは市場の長期金利が上昇すると低くなるという傾向があるが、おおよそ20~30倍以内であれば、株の値段は企業の実力に対して適正または割安といわれている。業種による差は大きいため、一概には言えないが、一般的に30倍を超えると、割高の可能性があると考えられている。

PBR(株価純資産倍率:Price Book Value Ratio の略)

株式の投資価値を評価する指標のひとつで、株価を一株当たりの純資産で割って算出する。PBRは簿価で見た株主持分の何倍まで株が買われているのかを示している。つまり、この数値が小さければ小さいほど株価は割安であると判断される。PER(株価収益率)はフローの収益力を判断するのに対して、PBRはストックである資産価値を判断するという違いがある。

VIX指数(Volatility Indexの略)

将来の投資家心理を示す数値で、「恐怖指数」とも呼ばれ、この数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安を感じているとされる。シカゴオプション取引所がS&P500種指数のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している。

東京証券取引所には、このVIX指数の先物を取引するETF(上場投資信託)も上場している。

ビットコイン

インターネット上で取引や通貨発行が行われる「分散型仮想通貨」の一つ。「サトシ・ナカモト」と名乗る正体不明の人物によって投稿された論文に基づき2009年に運用が開始された。政府や中央銀行などの中央機関を介さず、ネットワーク上で取引が行われるため、取引の仲介手数料が低く抑えられるとともに、即時に通貨取引を行うことができる。法定通貨のような発行主体の信用リスクが存在しないというメリットはあるものの、発行主体がないということは、その価値を担保する主体が存在しないということでもあり、ビットコインの管理は自己責任に委ねられている。

ファミリーファンド方式

複数の投資信託の資金をまとめてマザーファンド(親ファンド)と呼ばれる投資信託に投資し、マザーファンドが実際の運用を行う投資信託の運用方式のこと。投資家は、ベビーファンド(子ファンド)と呼ばれる投資信託を購入し、ベビーファンドがマザーファンドに投資をする。内外の株式や債券などの幅広い種類の資産に分散投資をするファンドを複数運用している投資信託会社の場合、ファンドごとに株式や債券などの銘柄選択をするよりも、国内株式のマザーファンドや外国債券のマザーファンドを作って、複数のベビーファンドが、ファンドごとの運用方針に基づいて複数のマザーファンドに投資したほうが、運用効率が高くなると考えられるが、このような場合にファミリーファンド方式が採用される。

ファンド・オブ・ファンズ

複数の投資信託を投資対象とする投資信託のこと。通常の投資信託は、株や債券などを投資対象とするが、ファンド・オブ・ファンズでは、投資信託に投資することで、投資対象や運用会社が分散されて、投資信託のメリットである分散投資によるリスクの低減効果が、さらに大きく働くことが期待できる。

フィデューシャリー・デューティー(受託者責任 Fiduciary Duty)

信認を受けた者が履行すべき義務のこと。これは顧客本位の業務運営を指し、金融機関は資産を預けている顧客に対し、利益を最大限にすることを目標に利益に反する行為を行なってはならないとするもの。2014年に金融庁が「平成26事務年度金融モニタリング基本方針」の中でフィデューシャリー・デューティーという言葉を扱ったことで関心が高まった。その中では、「他者の信認を得て、一定の任務を遂行すべき者が負っている幅広い様々な役割・責任の総称」と定義されている。これを受けて2015年以降、各金融機関からは投資家に対する公約としてフィデューシャリー宣言を発表するなどの動きが出ている。

ブロックチェーン

P2P(ピア・ツー・ピア)と呼ばれる複数の端末間ネットワーク上に分散保存された取引台帳のこと。P2P上の1箇所のコンピュータが攻撃されてダウンしても、他のコンピュータが同じデータを保存しているため、データは保護される。ビットコインなどの仮想通貨の取引記録などに使用される。

電子データであるビットコインの取引記録は、P2P上に分散保存され、これを時系列順に集計することで現在の保有者が判明する。この取引データはブロックと呼ばれる一定の単位ごとに保管され、ブロック同士を時系列順に鎖上につないでハッシュと呼ばれる改ざん防止の暗号化処理を行う。これにより、ある取引が改ざんされると、そのブロックのハッシュが変わって無効になるだけでなく、ブロックチェーン上の他のブロックのハッシュも連鎖的に変わって無効になるため、全取引データの有効性の検証が容易に行われ、取引データの真正性が保証される。

このようなブロックチェーンが持つ「中央集権的管理が不要」、「強力な改ざん耐性」といった特徴を活かして、仮想通貨以外にも用途が拡大している。例えば、サプライチェーン内の取引記録を保管することで信用状やファクタリング機能を代替するソリューションや、贋作の排除を目的として美術品の取引記録の保管に利用したり、スウェーデンなどでは不動産登記システムに導入する実験なども始まっている。

ヘッジ取引

現物の価格変動リスクを、先物取引などを利用して回避(ヘッジ)する取引などのことをいう。例えば、現物株を保有している投資家が、今後の株価下落が予想される状況で、現物株を売却せずに先物等を売り建てることで、現物株に発生する評価損を先物等の利益でカバーしようとする「売りヘッジ」や、また、いますぐに現物株を購入する資金はないが、近い将来資金を得ることができるような状況にある場合、買う前に株価が上昇してしまうリスクを回避する方法として、先物等を買い建てておく「買いヘッジ」、取引の決済を外貨で行うので、円貨に転換できる時期までに為替が変動して為替差損を被らないよう、為替予約を利用して利益を確定させる「為替ヘッジ」などがある。

ベビーファンド

ファミリーファンド方式で運用する投資信託のうち、実際に投資家が購入する投資信託のことで、子ファンドともいう。ファミリーファンド方式では、実際の運用を行うマザーファンドと、投資家から資金を集めるベビーファンドの2種類の投資信託がある。ベビーファンドは、その運用方針に適したマザーファンドに投資をするが、必要に応じて複数のマザーファンドを使う。一方、マザーファンドは複数のベビーファンドから資金を集めて運用する。この方式により、ひとつの投資信託で資金を集めて運用するのに比べ、より大きな資金の運用や運営管理の合理化が可能になる。 

変動金利

変動金利とは、保有期間中でも市場金利の変化に連動して利率が変化するものをいい、代表的な商品としては中期国債ファンド、公社債投信、MMF等がある。

現在低金利で、近い将来金利が上昇すると予想されるときには、変動金利型の商品で、かつ短期のものが有利になる。

ポートフォリオ

投資家が保有する金融資産の組み合わせのこと。株式、債券、不動産、商品、銀行預金、現金など、できるだけ多様な資産に分散することで、期待収益率に対するリスクを低くすることができる。このことを理論的に説明した、米国の経済学者ハリー・マーコヴィッツは、「現代ポートフォリオ理論(Modern Portfolio Theory)」によってノーベル経済学賞を受賞した。この理論に従えば、合理的投資家はリスク回避的であり、同じ期待収益率を達成するものの中で最もリスク(=収益率の標準偏差)が小さいものを選択すると考えられ、資産の分散によりリスクの低減効果が得られる、とされている。

もともとの語源は、紙ばさみや書類入れという意味で、欧米では紙ばさみに資産の明細書を保管していたことが由来となっている。

ポートフォリオ・マネージャー

運用会社に所属しながら、運用方針に従って、市場や銘柄の分析、選定、ポートフォリオの組み入れ比率や売買のタイミングを検討し、投資家から預かった資産を運用する者のこと。投資信託を運用するポートフォリオ・マネージャーのことを、ファンド・マネージャーともいう。

ポートフォリオ・マネージャーは、投資戦略を練り、個々の投資商品を選び、その運用成績を評価し、必要があればそのポートフォリオを最適化することによって報酬を受け取る。通常、運用会社には、ポートフォリオ・マネージャー以外にも、ストラテジストやエコノミスト、リサーチアナリストなどの様々な専門家が所属しており、ポートフォリオ・マネージャーは、各専門家からの高度な情報やアドバイスを受けながら、投資の意思決定やファンドのマネジメントなどの役割を担っている。

ボトムアップ・アプローチ

国や業種などのマクロ的視点での資産配分を重視せず、ファンドマネージャーやアナリストが行う個別銘柄の調査や分析の結果に従って投資する銘柄を選択し、ポートフォリオを構築する方法のこと。企業の実力に比べて株価が割安な銘柄をピックアップしていくバリュー型や、成長率の高い企業をピックアップしていくグロース型など、一定の基準に基づいて個別企業を1社ずつ選んで構築されるポートフォリオもボトムアップ・アプローチによるものである。

ま行

毎月分配型ファンド

ファンドの資産残高から毎月分を払い出す投資信託。分配金は受取型と再投資型を選択できる。分配金が多いことと、ファンドの運用成績が優れていることとは必ずしも一致しない。

マザーファンド

ファミリーファンド方式と呼ばれる運用方式のもとで、複数のベビーファンドと呼ばれる投資信託から資金を預かり、それをまとめて運用する投資信託のこと。親ファンドとも呼ばれる。ベビーファンドの資金をまとめて運用することで、ベビーファンドが個別に運用する場合よりも運用規模を大きくすることができ、また効率的な運用することができる。

このようにマザーファンドとベビーファンドを分けて運用する方式のことをファミリーファンド方式という。

ファミリーファンド方式で運用される投資信託の場合、投資家が商品として認識して投資する投資信託はベビーファンドとなる。そのため、直接マザーファンドに触れる機会はないが、目論見書などには必ずマザーファンドに関する情報が記載されており、どのマザーファンドを使っているかを確認することができる。

や行

ら行

ライフサイクル型ファンド

特定の種類の資産に偏ることなく、複数の種類の資産や市場へバランス良く投資する「バランス型ファンド」の一種で、投資家のライフサイクルに合わせて、資産配分を変えられる投資信託のこと。通常、購入者が若いうちは運用期間を長く見込めるため、リスクは高くても長期的には高いリターンが期待できる株式等の組入比率を高めた積極運用を行う。一方で、年齢が上がるとともに残りの運用期間が短くなるため、債券等の組入比率を増やした安定運用に資産配分を切り換えていく。ライフサイクル型ファンドの多くは、複数の投資信託を投資対象とする「ファンド・オブ・ファンズ」の形態を取っている。

LIBOR(ライボー:ロンドン銀行間取引金利 London Interbank Offered Rateの略)

インターコンチネンタル取引所(ICE)が計算し公表するロンドン市場での銀行間平均取引金利のこと。対象通貨は、英ポンド、米ドル、ユーロ、日本円、スイスフランの5つ。翌日物から12ヶ月物などの期間ごとの平均金利が公表されている。金融機関がユーロ市場で資金調達をする際の基準金利として利用されており、特に3ヶ月物と6ヶ月物は、短期金利の指標としても利用されている。

また、LIBORは、さまざまな証券の理論価格を求める際のリスクフリー・レート(無リスク資産利回り)としても利用されることがある。

ラップ口座

証券会社や信託銀行などが投資家から資金を預かり、運用から管理まですべてを包括的に行う資産運用サービスのことをいう。ポートフォリオの資産配分構築や比率調整に関するアドバイス、運用会社・投資信託などの紹介、投資一任契約に基づいた資産配分構築や株式・投資信託などの売買判断の一任、売買の注文執行、定期的な報告などのサービスが、契約によって定められたメニューの範囲内で提供される。複数の資産へ分散投資することが一般的で、投資家自身の投資目的や投資期間などに合わせたポートフォリオ運用を行う。ラップ口座の「ラップ」とは英語のwrap(「包む」という意味)のこと。手数料は資産残高に対して定期的に一定料率が課される体系や成功報酬によることが多い。投資信託を中心に投資するラップ口座のことを特に「ファンドラップ」という。

リップル

正式な名称としてのリップルは、アメリカのRipple Inc社によって開発された金融商品の決済・送金システムのことを指す。リップルは金融商品間の取引に仲介通貨として「XRP」という仮想通貨を導入して、スムーズな取引の実現を企図して開発された。

「XRP」は仲介用としてだけではなく、取引所で購入して保有することもできるため、他の仮想通貨と同様に資産運用の手段としても利用されている。そのため仮想通貨として「XRP」のことをリップルと呼んだりリップルコインと呼んだりすることもある。

リップルは他の仮想通貨のようにブロックチェーンの仕組みを取り入れておらず、リップルネットワーク基盤上に借用証書に似たデータを管理することにより、ネットワーク参加者間での取引を可能にしている。従って、ネットワークがハッキング等の攻撃を受けることで保有する「XRP」が失われる可能性があるなどのリスクが存在する。

リバランス

複数の資産に分散投資するポートフォリオ運用において、相場が変動する中で資産配分の比率を計画通りに保つために、保有資産を調整することをいう。例えば、国内株式と海外債券の配分比率がそれぞれ50%とするポートフォリオにおいて、1年後に国内株式が20%上昇し、海外債券が20%下落したとすると、その時点での配分比率は国内株式60%、海外債券40%に変化してしまう。そこで国内株式を10%分売却し、海外債券を10%分追加することで当初の配分比率に戻すことができる。

このように、リバランスとは当初の配分比率に戻す調整のことだが、当初の配分比率自体を変更することは、「リアロケーション」という。

るいとう(株式累積投資)

毎月定額で株式を購入する投資方法のこと。1銘柄につき月々1万円以上1,000円単位の一定額(上限100万円未満)で同一株を買い付けることができる。通常の単元株取引では、多額の資金が必要になるような銘柄でも、るいとうを利用すれば、少額の資金で株式を購入することができる。また、定期的に定額で株式を買い続けることにより、株価が高いときは少しの株数だけ、安いときはたくさんの株数を購入することができるので、ドル・コスト平均法による平均買付コストを下げる効果が期待できる。対象銘柄は、取扱証券会社が取扱う銘柄の中から選択できる。

購入者の持分が単元株式数未満の株式の名義人は、取扱証券会社の株式累積投資口名義となり、株主としての権利の行使は取扱証券会社が行う。購入者は、議決権の行使について取扱証券会社に対して指図することはできない。ただし、配当金や株式分割等により取得する株式は、持分株数に応じて配分される。配当金等の金銭は自動的に再投資される。

購入者の持分が単元株式数に達したときには、単元株が分割されて購入者の名義となり、議決権などの株主としての権利を購入者自らが行使できるようになる。

REIT(不動産投資信託 Real Estate Investment Trustの略)

不動産に投資する投資信託のこと。証券取引所に上場しているものもあり、上場REITは、上場株式と同様に証券取引所で売買することができる。REITは、投資家から集めた資金で不動産を購入・管理し、その不動産の賃貸収入や売買益を分配原資としている。対象となる不動産は、オフィスビルやショッピングセンター、居住用マンションなどさまざま。REITは投資法人によって運営され、収益の90%超を分配金に回すことが法律により義務付けられている。2014年1月からスタートしたNISA(少額投資非課税制度)の投資対象にもなっている。

レバレッジ

借り入れを利用することなどで、自己資金に対するリターン(収益)率を高める効果が期待できる取引のことをいう。例えば、委託保証金率30%の信用取引では、売買代金の30%の委託保証金を差し入れることで最大3.3倍の取引を行うことができる。委託保証金を担保にレバレッジが可能な金融商品としては、信用取引や株価指数先物取引などがある。レバレッジの効果により大きなリターンが狙える半面、リスクも大きくなる。

ロールオーバー

先物取引やオプション取引において、保有しているポジションを当限の取引最終日までにいったん決済し、次の期限(次限月)以降のポジションを新たに建てることをいう。これは、当限のポジションが最終決済日をもって消滅してしまうことを回避するため、期先(次限月)以降のポジションに乗り換えることを指し、これを行うことにより、投資家はポジションを維持することができる。

一般にロールオーバーは、最終決済日の数週間前から徐々に進行し、その進捗状況は期近物と期先物の建玉の推移を見ることで確認できる。ロールオーバーが順調に進まず、建玉が高水準のままだと、SQ(特別清算指数:取引の最終日までに反対売買で決済されなかった建玉が強制的に決済される価格)算出日に向けて、仕掛け的な短期売買が膨らむなど、相場を不安定にする要因になりやすい。

ロスカット

保有しているポジションに一定以上の評価損が生じた場合に、反対売買してポジションを手仕舞い、損失を確定すること。損切りともいう。そのまま保有し続けた場合、さらに損失が拡大する可能性を回避するため、損失額を確定させることで、それ以上損失が膨らまないようにすることができる。

わ行